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原著名出版年月表題作者その他
物語81-0-11934/08天祥地瑞申 総説王仁三郎参照文献検索
キーワード: 物語
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あらすじ
 天地開闢の極元。
 至大浩々漂々恒々として撒霧たる◎の時に於て、その機約の両極端に対照力を起して、恒々湛々たるが故に、その至大の両極端に対照力を保ちて、至大悉く両々相対照して其の機威の中間を極微点の連珠絲が掛け繋ぎ、比々隣々ヒシト充実極まり居る也。
名称


 
本文    文字数=5312

総説 天地開闢の極元

 至大浩々漂々恒々として撒霧たる◎の時において、その機約の両極端に対照力を起して、恒々湛々たるが故に、その至大の両極端に対照力を保ちて、至大悉く両々相対照してその機威の中間を極微点の連珠絲が掛け繋ぎ、比々隣々ヒシト充実極まり居る也。しかれども気形透明体なるが故に人の眼には見えざるなり。見えねどもこの連珠絲が霊気を保ちて初めて至大天球を造る時に、対照力を以て至大の外面を全く張り詰りて球と成りし也。蓋し極元の◎は至大浩々漠々漂々恒々として、花形を如して凹凸として呼吸を保てり。しかり而してその平輪分の所において対照力を起してその外面を対照力にて氷張り、全く張り詰めて至大天球となりたる也。
 故にその凸所に居て局珠外と成りて鰭となりたる極微点は、張り詰めたるその珠を塗りて競ひて球内に入らむと欲し、東岸部、西岸部に門を得て局中に押入らむと欲し、自然の勢力を得て押入る。ここにおいてその初めの対照力に氷張り詰められて、既に球中に固有する所の極微点の連珠絲の気を中央に押す、その押されたる気は北極、南極に向ひて走り去る。その走り去り出たる気は亦復球の外面を塗りて、東岸部、西岸部に来りて亦復又球中に入りつつ、端なく循環運行しつつ永世無窮に、尾なく果なく終りなく本末もなくつららぎ居る也。

 蓋しこれ以上に説く所の条々の真説の如きは、釈迦も孔子も敢て以て知らざる所の極典説なるが故に、譬喩、寓言、謎かけ談の如き不正曖昧なる妄談に非ず。復世間並なる想像談に非ず。極乎正明なる極典説なり。故に一句一言皆悉く正真至大天球の組織、紋理、大造化機を捉みて、明細審密に証徴したる極典也。大智慧を照して熟覧を遂ぐる時は、一切世界無比類なる極典矣と称ふ事を感得すべし。故に謹読の輩はその目利を明らかにして一切の迷ひを一掃すべし。愚蒙にして目利を誤る時は譬喩、寓言、謎かけ想像談を以て、契経也、哲学也などと思ひ、愚案説、比例説、愚考説を陳述して哲学也と信じ居る也。乞ふ、目利を正明に極むる事を冀望する也。
 蓋し老子はこの至大天球の真を明言する事不能、玄之復玄衆妙の門と言ふ也。門といふ者は表半球の形を謎にかけたる也。もし明言して天球云々と言ふ時は、種々の質問起る也。諸に答ふる事不能也故克々思ひやるべし。釈迦は無辺法界といふ、不思議界といふ。実に思ひ議る事不能者也。孔子は容と言ひ復一ツと言ふ、皆謎談のみ也。誠に以て不届千万なれども、明言すれば種々の質問起るを恐れて、譬喩、寓言、謎談等を以て世を籠絡し、神器()を持ちたる弥勒の出づるを相待ち居る也。憫と言ふも愚なり。
 されば最第一なる霊魂精神は、至大天球一名は至大霊魂球にして、一個人の神経はこの霊魂球中の一条脉なる即ち玉の緒と言ふ物也と明言して、その明細を説明する事不能也也。頑々たる謎談を作りて愚拝し居る也。故に六識七識八識九識十識の事は、目録にも足らぬ譬喩談を演説したるのみ。実明したる契経とてはただの一巻も無き也。天親菩薩が七識以上は迚も叶はぬ、よつてただ六識を説くといひて唯識論を置きたれども、妄々たる譬喩談にて目録にも足らぬなり。古今無双の大学明信なる天親にして既に妄々なる事如此也。況やその他の派下の愚僧をや。
 嗚呼霊魂心性の事を最大一に説く僧侶にして、その心性は至大天球中の真霊即ちこれ也と明言して、その明細造化を行ひ居る始末柄を初め、億万劫々間の年度を生死往来して居る一切の事を、明細に教示する事不能、妄々たる謎をかけて迷ひ居る達磨は、実に憫然極まる者也。
 故に現今行はれゐる所の道統の本元は何なりと詰問すれば、敢て一言も答ふる者無し。況やその本元が寄て来る極元の事は、夢にも思ひ居らざる浅ましき餓鬼僧のみ也。
 ササ有リと知る人あらば、道統の本元寄而来るの極元はこれ也と一句たりとも説明して見よ。釈迦も達磨もその道統の本元因て来るの極元を不知故に、直接明言に道法を説明する事不能也。故に譬喩、寓言、謎談のみにして、弥勒如来の当来を待ちて教を楽び奉る也。故に六識七識八識九識十識の柄を少くも説く事不能也。故に識の事を記したる経は一巻だも無し。天親菩薩の唯識論の妄々たる者が極々珍書の位を占め居る実に憫然の至也。速に弥勒の出現を乞ひ奉れ、否弥勒を請ぜよ。



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