出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
物語75-1-21933/11天祥地瑞寅 言霊の光王仁三郎参照文献検索
キーワード: 物語
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あらすじ
 紫微天界はスの言霊の水火によって鳴り出でたので、すべてが稚々しく、柔かった。神は幽の幽で、意志想念の世界なので、現代人の想像もおよばない。我々の地球こそ、紫微天界のやや完成したるものである。
 紫微天界に於ける国土生み、神生みの神業は、柔い一切の気体界を物質界に修理固成するもので、五十六億七千万年かかった。
 時代が過ぎるに従ってて、山川草木が硬度を増し、人情が濃厚執拗となって、愛恋の乱れ、争闘を起したが、これは自然の結果で、止むを得ないことである。主の大神は紫微天界の最初にあたり、天之道立の神に、乱れていく世を建て直されるべく経綸されたのは深き神慮があったことである。
 国土が修理固成なって、硬度を増したので、神々も体重を増加し、ついには人となって地上に安住することになった。
 我皇神国に生れたる大御民は、海外の諸国に比して特に敬神尊皇報国の至誠を披瀝し、その大慈洪徳に報いる必要がある。日本は紫微天界の完成した神国であるので、皇神国と称え、その君を天皇と申しあげる。
名称

天之道立の神 主の大神 天皇
愛善 葦原の中津国 天津真言の道 幽の幽 現世 火宅 紫微天界 スの言霊 皇神国 曲津 幽界
 
本文    文字数=5813

第二章 言霊の光〔一八九六〕

 抑紫微の天界はスの言霊の水火によりて鳴り出でませるが故に、天地万有一切のものいづれも稚々しく、柔く、現在の地球の如く山川草木修理固成の域に達し居らず、神また幽の幽にましまし、意志想念の世界なれば、到底現代人の想像も及ばざるほどなり。清軽なるものは高く昇りて天となり、重濁なるものは降りて地となる。これの真理によりて紫微天界は五十六億七千万年の後、修理固成の神業完成すると共に、その重量を増し、次第々々に位置を大空中の低処に変ずるに至りたれば、我地球こそ、紫微天界のやや完成したるものと知るべし。
 紫微天界における数万丈の山岳と雖も殆ど気体なれば、柔かく膨れあがり、伸びひろごりたるもの、次第々々に収縮作用を起し、最高二万数千尺の山岳を止むるに至りたるなり。紫微天界における国土生み、神生みの神業も、この柔かき一切の気体界を物質界に修理固成するまでの年処は、五十六億七千万年の久しきを経たるなり。故に紫微天界の神々の御活動は、無始より無終に連続して止む時なし。故に神代における愛の情動も、また現代人の如く濃厚執拗ならず、時、処、位に応じて愛の情動起り、忽ち消散して後なき極めて淡泊なる情動なりしなり。しかしながら世の次ぎ次ぎ下るに従ひて、山川草木その硬度を増し、人情また濃厚執拗となりて、遂には愛恋の乱れ、争闘を起すに至れるも自然の結果止むを得ざる事と言ふべし。故に主の大神は紫微天界の最初にあたり、天之道立の神をして、世の混乱を防ぐべく、天津真言の道を天地万有に永遠無窮に教へ導き給ひ、乱れゆく世を建正すべく経綸されたるは深き神慮のおはします事なり。
 紫微天界における山川大地は、浮脂のごとく漂へるを以て、現代人の如き重濁なる身をもつては、殆んど空中を行く如く、水上を歩むが如く、如何ともすべからざれども、神代の神人は気体にましませば、浮脂のごとき柔かき地上を歩みて何の支障なく、恰も現代人の現界地上を歩むと異なるところなきなり。国土の修理固成なりて硬度を増すに従ひ、神々もまた体重を増加し、遂には人となりて地上に安住するに至りたるなり。我地球の今日の如く確固不動に修理固成さるるまでは、五十六億七千万年の年処を経たるを思へば、神界の経綸の幽遠なるに畏敬の念をはらはざるべからざるなり。
 かくの如く主の大神を初め、種々の神等の努力の結果完成したる地上に人と生れ、安住せしめらるるその広慈大徳は到底筆紙に尽すべき限りに非ず。況んや全地の中心にして四季の順序調和したる中津国に生を享けたる人生においてをや。我々は主の大神の住はせ給ひし紫微天界の完成期に近づける地球の中心葦原の中津国なる日の本に生れ、万世一系の皇神国の天皇に仕へまつりて、神の宮居となり、神の子となりて仕へまつる幸福は、三千大千世界の宇宙の世界中到底求め得べからざる仁恵に浴せるものと知るべし。故に我皇神国に生れたる大御民は、海外の諸国に比して特に敬神尊皇報国の至誠を披瀝し、その大慈洪徳に報いまつらずむばあるべからず。紫微天界の完成したる神国なるが故に、我国を皇神国と称へ、その君を天皇と申し奉るなり。

 ためしなきこの神国に人と生れ
  清き身魂を濁すべきかは

 久方の天津皇国を生みませし
  神の御稜威を夢な忘れそ

 言霊の水火は次ぎ次ぎ固まりて
  この美しき天地は成れり

 智者学者数多あれども天界の
  なり出で初めたる真相を知らずも

 主の神の恵思へば地の上に
  住むもつつしみの心湧くなり

 神々の恵も知らず世の中を
  はかなみ思ふ愚かなる人よ

 愛善の光にみつる神の国を
  火宅とをしへし曲津の教かな

 現世もまた幽界も主の神の
  領有ぎたまふ国土と知らずや

 久方の天より降りて中津国を
  永久に知召す主の神の御子よ

 葦原の国なり出でし遠因を
  思ひて敬神尊皇に尽せよ

 言霊の生ける活用白雲の
  空に迷へる学者あはれ

 もろもろの学びあれども言霊の
  真言の学び悟れるはなし

 世の中に学びは数多ありながら
  学王学の言霊知らずも

 言霊の学びは総ての基なり
  その他の学びは末なりにけり

 根本を悟らず末の学びのみ
  栄ゆるこの世は禍なるかな

 世の中の一切万事は言霊の
  光によりて解決するなり

 言霊の真言の道を知らずして
  この神国の治まるべきやは

 我は今神のよさしの言霊の
  学びに真道を説かむとするなり

 皇神国の大本を知るは言霊の
  生ける学びによるの外なし

(昭和八・一一・三 旧九・一六 於水明閣 加藤明子謹録)



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