出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
物語74-0-21933/10天祥地瑞丑 総説王仁三郎参照文献検索
キーワード: 物語
詳細情報:
場面:

あらすじ
 日の本と天皇の関係。
 言霊学の見地からの、七十五声音の活動。声音の区別。
名称

現人神 御皇孫 皇大神 天皇 スメラミコト 天神
葦原の瑞穂の国 天津神祖 言霊学 皇御国 大宇宙 万世一系 日の本
 
本文    文字数=9212

総説

 本来神皇国日本は、大宇宙の中心に永遠無窮の神護を以て、天津神祖の神の生み成し給ひし聖域なれば、皇御国と称し奉り、万世一系にこれを統御し給ふ主権者を、スメラミコトと申し奉るも、◎の言霊の神徳によりて、成り出で給ひし神国なればなり。大虚空中にスの水火のすみきり澄みきらひつつ鳴り鳴りて鳴り止まざるスの生言霊は、神を生み宇宙を生み大地を生み、永遠無窮に渉りて終にスの神国我葦原の瑞穂の国なる中津国を生り出で給ひ、大宇宙の主宰として日の本の国を生み給ひ、天照皇大神の生り出で給ひて、天上の主宰と任け給ひ、御皇孫永久に平らけく安らけく知召す本つ神国にして、現人神に在す万世一系の 天皇鎮まりませる日の本は言ふも更なり、全地の上に皇大神の洪徳を発揮し給ひ、神人安住の聖域となし給ひしぞ畏けれ。
 言霊学上より見る日の本の日は、則ち◎にして◎の本の国なり。故に日の本は日の本なるの意義を知るべし。
 瑞月は茲に『霊界物語』の続巻天祥地瑞の著述に際し、聊か言霊学の大意を略解し、天地諸神の活動の意義と我神国日本の一大使命と、皇室の天神より出でで尊厳無比なる理由を解明し奉らむと欲し、重ねて『霊界物語』の続巻を著す事とはなりける。
 言霊学の見地よりすれば、七十五声音の活動各異なりて、声なるあり音なるあり、半声半音なるあり、今爰に声音の区別を明かにせむとす。
 アオウエイは天に位して父声なり。この五大父声は大宇宙に鳴り鳴りて鳴り止まず、宇宙万有の活動力を不断に与へ給ひつつあり。吾人の耳には余りの大声にして入り難しと雖も、言霊学に通じたる聖者の耳にはよく聴き得るものなり。則ち、

 ア オ ウ エ イ
 ナ ノ ヌ ネ ニ
 ハ ホ フ ヘ ヒ
 マ モ ム メ ミ
 ヤ ヨ ユ エ イ
 ワ オ ウ ヱ ヰ

は純然たる声にして、

 カ コ ク ケ キ
 タ ト ツ テ チ
 ガ ゴ グ ゲ ギ
 ダ ド ズ デ ヂ
 パ ポ プ ペ ピ
 ラ ロ ル レ リ

は音なり。しかして、

 サ ソ ス セ シ
 ザ ゾ ズ ゼ ジ
 バ ボ ブ ベ ビ

は半声半音なり。またアカサタナハマヤワの九行四十五音は正清音にして、ラロルレリは濁音なり。ガゴグゲギ、ザゾズゼジ、ダドヅデヂ、バボブベビは重音にして、言霊の重なれるを言ふ。チチの父を重ぬればヂヂ(祖父)となり、ハハの母を重ぬればババ(祖母)となるが如し。パポプペピは撥音なり。
 大宇宙の根元をなすスの言霊を略解すれば、
スは外部を統べて北に活用き北東に活用きて有の極となり、◎声の精と現じ東北に活用きて無所不為也。東に活用きて八咫に伸び極まり、天球中の一切を写真に写す如く現じ、更に滞り無く、結の座を占むる也。次に東南に活用きて数の限りを住み切り、南東に活用きて八極を統べて居り、南に活用きて正中心に集り、南西に活用きて真中真心を現じ、西南に活用きて本末を一徹に貫き西に活用きて自由自在也。しかして大宇宙の至大天球の内外を涵し保ちて極乎たり。次に西北に活用きては無所不在也。次に北西に活用きて玄々の府となり、有にして空也。しかして劫大約を統べ至大天球中の一切を写して安々の色ありて統べ居るなり。また霊魂球を涵し、涵しの司と現じ、上りては大◎玉となり、出入の息限り無く澄みきり、呼吸と共に現れ結の柱となり、以て大宇宙に満ち足らひ常住不断なり。故に宇宙の一切は、スの言霊によりてその太元を生み出されたるものと知るべきなり。
 次にウ声の言霊に就て略解しておくべし。
ウ声は北に活用きて離れ背き、北東に活用きて更け行く。次に東北に活用きて持ち含み、東に活用きて現在世界の結柱となり、東南に活用きて純美麗み嬉み、南東に活用きて産み産み魂機張り、南に活用きて結び合ひ、南西に活用きて固有の真と成り真実金剛現れ味の元素となり、西南に活用きて待ち合ひ氤氳として行く気発機となり、内部に所を得また中心に鎮まり、父母一に備はる中柱となり、または鋭敏鳴出で三世を了達し、臼を造りて◎を容れ鎮り、氏の元祖となり出づる也。
 次にア声の言霊を略解すれば、
ア声は北に活用きて隠れ入るの義を現し、夜となり、北東に活用きて悉皆帰元り、東北に活用きて陽熱備はり、東に活用きて光線の力を顕し、眼に留まり、東南に活用きて圓象入眼也、南東に活用きて昼となり、大物主となり、世の中心となり、南に活用きて顕出づる言霊となり、南西に活用きて御中主となり、地球となり、西南に活用きて大本初頭と現じ、西に活用きて全体成就現在なり、西北の活用きは一切無なり、北西に活用きて一切含蔵なり。その外総じて顕の形にして近く見る言霊なり、大母公にして大仁慈となり、名の魂となり、◎の本質にして心の塊なり。その方面を見、低く居る時あり、また幽の形にして遠く達する言霊なりと知るべきなり。
 次にオ声の言霊活用を略解すれば、
オ声は北に活用きて受け納め、北東に活用きて漸々来りて凝り、また引く力となり、東北に活用きて蒼天の色と現じ神権強く、東に活用きて大気凝りて形を顕し、形の素となり、東南に活用きて外面を守り及ぼし、南東に活用きて大気となり、大成し圧力を現じ、南に活用きて興し助くる言霊となり、南西に活用きて大宇宙及び大地を包み、西南に活用きて起り立ち登り、西に活用きて大気一如の心となり、親子一如となりて広く尊し。西北には活用無きなり、北西に活用きて真愛引力言霊となり、総じて極乎たる真空即ち現見の蒼天を現じ億兆の分子を保ち、また分子の始末を知悉し、親の位に在りて大に足り大に余る力を生じ、先天の気となり、心の関門となり、出入自由にして拒み鳴り、二数而水素力となる言霊なり。
 次にエ声の言霊を略解すれば、
北に活用きて外面を開き、北東に活用きて外に顕れ調ひ余る力なり、東北に活用きて投げ打ち、東に活用きて自在に使役為力と現ず、把手または柄などもこの活用なり。東南に活用きて焼点となり灯となり、南に活用きて内に集る力となり、南西に活用きて世に立ち居り、指し令得る力となり、西南に活用せず、西に活用きて中心を採り束ね、幽を顕に写し示し、西北に活用きて説き分けの言霊と現じ、北西に活用きて解け、成り、消ゆる、言霊なり。総じてエの言霊は真の固有にして本末を糺し、引付ける力を現じ、世を容れ居り、明に得る也、また絵也、教令也、指令也、顕照也、与る也、教導の意義なりと知るべし。
 次にイの言霊を略解すれば、
北に活用きて始而無為の義なり。北東に活用きて反射力となり、東北に活用無し。東に活用きて既に極まり、東南に活用きて吹き行く熱となり、南東に活用きて止りとなり、五つ揃ひとなり、南に活用きて成就の言霊となり、南西に活用きて強く足り余り、西南に活用きて吹き来る熱となり、西に活用きて強く思ひ合ふ力となり、西北に活用きて小天球の証となり、北西に活用きて破れ動く力を現ずる也。総じて大金剛力にして基となり台となり、強く張り籠り天の内面を司り、勢ひに添ひ付き、同じく平等に動く言霊也と知るべし。
 天祥地瑞第一巻、第二巻の天神等の以上六声音の言霊に、大宇宙及び万有一切を産み出で給ひしその元理真相を表はさむとして、七十五声音の言霊の中にても最も基礎となるス声を始め、アオウエイ五大父声音の活用を示し、この物語の大要を知らしめむとするなり。

   昭和八年十月十九日 旧九月一日
      於天恩郷千歳庵 口述者識



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