出口王仁三郎 文献検索
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原著名 | 出版年月 | 表題 | 作者 | その他 |
物語62-6-32 | 1923/05 | 山河草木丑 神殿 | 王仁三郎 | 参照文献検索 |
キーワード: 物語 |
詳細情報: 場面:
あらすじ 未入力 名称
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本文 文字数=4407
第三二章 神殿〔一六〇七〕
第五六二
一
高山に雲湧き立ちて天津日の
影もかすかになりにけるかな。
二
東の峰をわけつつ昇り来る
月の姿の大きく見ゆるも。
三
いつまでも日はわが上に輝かじ
やがて傾く夕暮の空。
四
大空の星の光を押しかくし
輝き渡る天津日の神。
五
天津日の光の西に沈みてゆ
星の真砂は輝き初めぬ。
第五六三
一
星影もまばらになりぬ秋の夜の
清けき月の昇りましてゆ。
二
半開の花も嵐にたたかれて
もろく散り行く浮世なりけり。
三
現し世の恵の神のまさずあれば
人の命の如何であるべき。
四
限りなき玉の命の真清水を
恵ませたまふ瑞の大神。
五
永久に朽ちず亡びぬ玉の緒の
命賜ひし元津祖神。
第五六四
一
鳩の棲む桶伏山の木の間より
夜は明けにけり霞晴れけり。
二
山々に数多啼けども時鳥
その諸声は空音なりけり。
三
奥津城の山に咲きぬる女郎花
露の涙に打萎れつつ。
四
奥津城の松の梢は緑して
常世の春を迎へ顔なる。
五
奥津城の紅葉の色の紅は
教御祖の御心なるらむ。
第五六五
一
玉の身をかくしまつりし奥津城を
醜の獣の穿つ御代かな。
二
奥津城は幾度となく穢されぬ
深き経綸のおはすなるらむ。
三
世にありて仇に攻められ死りては
またもや獣に呪はれ玉ひぬ。
四
鳥獣虫族までも救ひ行く
厳の御霊は安くますらむ。
五
奥津城の御庭の広く清けきは
教御祖の心なるかも。
第五六六
一
時鳥のみか諸鳥夜な夜なに
来りて教祖の奥津城守る。
二
白雲の遠き国より尋ね来て
教祖が奥津城拝み泣くなり。
三
おさへられ足に踏まれて水袋
いや益々も固くなりぬる。
四
瑞御霊中に充たせし水袋
押へよ踏めよ力限りに。
五
奥津城の御空を高く照る月は
露の涙を夜な夜な降らせり。
第五六七の一
一
諸々の去りにし教子は喜びて
露おくつきの庭に遊びつ。
二
天王平常磐の森に八百万
神集ひしてはかり玉はむ。
三
大方の春の哀れは鶯の
啼く音にまさるものなかりけり。
四
奥津城に来啼く鶯声嗄れて
また啼き渡る時鳥かな。
五
村雀露おくつきの塚の前に
伊寄り集ひて太祝詞宣る。
第五六七の二
一
荒されし厳の御墓も神直日
国直霊主の深き神心。
二
奥津城を慕ひて詣る信徒の
心に悲しき五月雨の降る。
三
奥津城の空晴れ渡り日は照れど
音なき時雨に袖は濡れつつ。
四
嬉しさと悲しみの雲行き交ひて
心の空の月は曇りぬ。
五
奥つきの神は表に現はれて
開き玉はむ五六七の御世を。
(大正一二・五・一六 旧四・一 於竜宮館 隆光録)
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