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原著名出版年月表題作者その他
物語62-3-141923/05山河草木丑 神幸王仁三郎参照文献検索
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本文    文字数=8414

第一四章 神幸〔一五八九〕

  第三八二

    一

 三月三日の桃の花  五月五日の桃の実や
 菖蒲の花の咲き匂ふ  厳の吉き日は来りけり
 遠き神代の昔より  弥永久に定まれる
 神の光は妹と背の  生代を契る神柱
 祝の日とぞなりにける。

    二

 山と山との谷間を  流るる水の底清く
 菖蒲の花は朝夕に  妙なる薫りを放ちつつ
 わが庭前の池の面に  影をば映す水鏡
 上と下とは紫の  花と花との妹と背が
 睦びし如く映ろへり。

    三

 この世の憂きも悩みをも  また喜びも楽しみも
 共におひつつ睦じく  厳の栄光の神園をば
 望みて進む妹と背の  正しき道の楽しさよ。

    四

 八千代と寿ぐ百鳥の  歌の調も長閑なり
 神の御庭に集まりし  珍の信徒睦び合ひ
 花の莚に嬉しげに  うごなはり居る有様は
 天津使の如くにて  妹背の幸を祈るなり
 あゝ惟神々々  恩頼を願ぎ奉る。

  第三八三

    一

 妹と背の道を開きし那岐那美の
  神の御声は今尚聞ゆも。

    二

 厳御霊瑞の御霊の下り来て
  今日の喜び幸はひ給はむ。

    三

 現し世に立ちて働くわが友を
  与へ給はれ妹と背の道。

    四

 須勢理姫出雲の神とならばして
  結び給ひぬ妹背の道を。

    五

 産土の神の恵のとりなしに
  結び終りぬ妹背の道を。

    六

 幾千代も幸はひ給へ大御神
  産土神と力協せて。

  第三八四

    一

 元津神厳と瑞との二柱に
  仕ふる家内は永久に楽しき。

    二

 兄弟も家族親族も親しみて
  喜び分つ家の楽しさ。

    三

 朝夕に業勤しみて皇神の
  御栄光あれと祈る朝宵。

    四

 霜枯れし浮世に住めど楽もしき
  常世の春の心地するなり。

  第三八五

    一

 天津国花の御園に建つ家は
  黄金の薨四辺まばゆき。

    二

 火に焼かれ水に流るる現し世の
  家居は夢の果敢なきを知れ。

    三

 八重葎門を鎖せし賤ケ家も
  祝詞聞えて宮居となれり。

    四

 逸りてし己が心を笑ひつつ
  今落ち着きぬ神の言葉に。

    五

 湧くままに野中の清水掬びつつ
  瑞の御霊の恵さとりぬ。

    六

 玉の井に宿る月影いと清し
  魂を研けと教へ給ふか。

  第三八六

    一

 芝垣の一重の中も楽しけれ
  神を讃へて世を渡る身は。

    二

 わが妹は花と笑みつついとし子は
  鳥と歌ひて神を称へり。

    三

 円山に登りて四方を眺むれば
  神の栄光は目のあたり見ゆ。

    四

 橄欖の花咲き匂ふ円山に
  胸をどるかも瑞垣の跡。

    五

 皇神の珍の宮居の砕かれし
  跡見る度に涙こぼるる。

    六

 八重葎茂れる賤ケ伏家にも
  月は窓より覗かせ給ふ。

    七

 御恵の雨は枢を潤して
  生命の水をそそがせ玉へり。

    八

 わが家は皇大神の御住居
  珍の宮居と尊み守らへ。

  第三八七

    一

 ほのぼのと東の空は明けにけり
  はや昇るらし待ちわびし日は。

    二

 大空にかすみし月も奇びなる
  光を放つ夜とはなりぬる。

    三

 冬籠り春待ちわびし白梅の
  神の御園に身をひそめ居つ。

    四

 声高く鶯雲雀野に叫ぶは
  神の御稜威を謳ふなるらむ。

    五

 梅柳花橘の色清く
  主の栄えを粧ひぬるかな。

    六

 皇神の同じ身魂を受くる身は
  男女の区別あるなし。

    七

 珍らしき花匂ふなる庭の面に
  導かれ行くも神のまにまに。

  第三八八

    一

 時鳥深山の奥に身をかくし
  瑞枝栄ゆる夏を待ちつつ。

    二

 時鳥泣く音に醒めて起き出づれば
  有明の月かがやき渡らふ。

    三

 花蓮白梅の如薫りつつ
  神の御旨を教へ示せり。

    四

 月涼し秋また涼し野も山も
  涼しき空に月は輝く。

    五

 旅人のなやむ真昼の夕立に
  心の塵は洗はれにけり。

    六

 皇神の御稜威称ふる珍の声は
  天津御空の神に通はむ。

  第三八九

    一

 皇神の教に交らふ友垣は
  兄弟よりも親しかりけり。

    二

 来ります主待ちわびて長月の
  消息をきくの花莚かな。

    三

 麻柱の赤き心は紅葉の
  奇き色香に通ひぬるかな。

    四

 永久の神の望みはさやかなる
  御空の月にさも似たるかな。

    五

 田の面に稔る稲穂を鏡とし
  謙遜りつつ御世を渡らへ。

    六

 秋の夜の虫の泣く音に合せつつ
  小琴の調に御代を謳はむ。

  第三九〇

    一

 日は流れ月は歩みて星移り
  今年も余り尠くなりぬ。

    二

 御恵の深きも知らず白雪の
  中にまよふも夢心地して。

    三

 野も山もはや冬枯れて見る目淋し
  頼りとするは御光のみなる。

    四

 皇神の教の場の睦びこそ
  花咲き匂ふ永久の春かも。

    五

 いと清き教の友の交らひは
  後の世かけて変らざらまし。

    六

 埋火の深き心を知らずして
  煙の如くさまよひ巡るも。

  第三九一

    一

 豊栄昇る朝日影  さすや迷ひの雲晴れて
 天津御国に永久に  あれます元津祖神の
 御稜威は四方に輝きぬ  神の御子なる人草の
 打仰ぎつつ御空をば  恋慕ふこそ床しけれ。

    二

 瑞の御霊の下します  恵の露を身に受けて
 罪や穢に萎れたる  青人草に御栄光の
 再び花を咲かしむる  目出度き時は近づきぬ
 仰ぎ敬へ神の徳。

    三

 神の御稜威を譬ふれば  風も誘はぬ春の花
 雲もかからぬ秋の月  朝日の豊栄昇る如
 いと明かに天地に  弥永久に栄えます
 仰ぎ敬へ大稜威  慕ひまつれよ神の愛。

    四

 神の御前に集ひ来て  瑞の御声を聞く時は
 心の底より勇み立ち  果てしも知らぬ嬉しさを
 包む術なき薄衣  畳むも惜しき心地かな
 仰ぎ敬へ神の稜威  慕ひまつれよ神の愛。

(大正一二・五・一二 旧三・二七 於竜宮館 隆光録)



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