出口王仁三郎 文献検索
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原著名 | 出版年月 | 表題 | 作者 | その他 |
物語62-2-7 | 1923/05 | 山河草木丑 神降 | 王仁三郎 | 参照文献検索 |
キーワード: 物語 |
詳細情報: 場面:
あらすじ 未入力 名称
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本文 文字数=8279
第七章 神降〔一五八二〕
第三一二(エルサレムは至聖地の意なり)
一
浮世の闇にさまよひて 身も魂も疲れたる
悲しき人よとく来れ 救ひの神は日の下の
神のよさしのエルサレム 自転倒島の聖場に
雨の如くに天降りませり。
二
高天原の神国の 厳の住居はいと広し
常世の春の楽みは 花咲き匂ひ鳥歌ひ
玉の小琴は時じくに 床しく響き天人の
清き御歌の声すなり。
三
類も知らぬ天津国 厳の御園は現世に
見し事もなき花薫り 栄光歓喜充ち溢れ
生命の清水は永久に 泉の如く湧き立てり
あゝ美はしき神の国 あゝたのもしき神の園。
第三一三
一
故郷の高天原を眺むれば
憂愁に曇る目も晴れ渡る。
二
限りなき醜の仇ものよく防ぎ
飛び来る火矢も怯ぢなく立たむ。
三
わが悩み波とも打たば打てよかし
恵の真帆をかけて渡らむ。
四
わが憂愁雨とも降らば降れよかし
恵の傘を開き進まむ。
五
故郷の清き家路に帰り行く
身は恐れむや百の艱難を。
六
疲れたるわが魂を永久に
休むる神国に吹く嵐なし。
第三一四
一
何事も神に任せて身の幸を
賜へかしとは祈りまつらじ。
二
わが負へる罪の重荷を取りてよと
祈らずとても守らせたまへる。
三
さりながら祈りにまさる宝なし
夢な迷ひそ祈りの道を。
四
我神は麻柱まつる魂を
花咲く道に進ませ玉ふ。
五
紅の花咲き薫る鬼薊
手折らむとする風流男もなし。
六
鬼薊花咲かずともわが教主は
床の飾りと愛でさせ玉ふ。
七
皇神の恵の露は隈もなく
百の草木を潤はせ玉ふ。
八
皇神の珍の光に導きて
暗き心を照させ玉へ。
九
足曳の山にも野にも皇神の
恵の露は濺ぎ充ちぬる。
一〇
夜の初めさやかに知らす曙の星の
清き姿を仰ぐ嬉しさ。
一一
現世は暮れやすけれど天津国は
空澄み渡る東雲に似たり。
一二
静かなる朝の景色眺むれば
神の御国の偲ばるるかな。
第三一五
一
神によりしわが言の葉もなす業も
皆喜びのおとづれとなる。
二
襲ひ来る醜の仇草薙ぎ払ひ
神の御前に勝鬨あげむ。
三
許々多久の妬み汚れを打棄てて
誠の道に進み入りてむ。
四
神の代の現れ来る日を待たむ
厳の御言葉力となして。
第三一六
一
麻柱の救ひの道を遠近に
神に習ひて開かせたまへ。
二
許々多久の罪や穢れに沈みたる
世人を救ふ瑞の大神。
三
たのもしき家に波風起すものは
皆悉く罪の鬼なり。
四
いと猛く強き悪魔に勝鬨を
あげて進まむ神のまにまに。
五
御恵の鎧甲を身につけて
曲言向くる神の御使。
六
永久に荒び騒ぎし戦ひの
日も暮れ果てて朝日輝よふ。
七
矢叫びの声は御歌と変りけり
瑞の御霊の清き御名にて。
第三一七
一
試錬に勝つ度ごとに強くならむ
恵の鎧身にまとひつつ。
二
攻め来る仇を雄々しく防ぎつつ
平和の国に進ませ玉へ。
三
御恵をたえず求むる信徒の
心に宿る厳の大神。
四
ねぢけたる心の友に交らで
神の教を友とし敬へ。
五
真心の矛たづさへて道のため
進む行く手にさやる枉なし。
六
皇神に習ふ武士一度は
倒れ伏すともやがて起たなむ。
七
神軍に従ひ勇み戦へば
木の葉の如く仇は散り行く。
第三一八
一
春の花よ蝶よと愛でしいとし子を
後に残して上る苦しさ。
二
たのみなき浮世の旅にさまよひて
花散る暮に会ふは悲しき。
三
心ゆくばかり御前に平伏して
わが子のために幸を祈りぬ。
四
大空をひた翔り行く雁に
わが子の便り聞かまほしかな。
五
大空の天津御国に上りたる
子は如何にぞと歎き悲しむ。
六
皇神の御使と見しいとし子の
今は夜なき国に上りぬ。
七
現世の父と母とを後にして
弥永久の親に会ひけむ。
八
雪の朝雨の夕べに思ふかな
逝きしわが子の魂や如何にと。
第三一九
一
夜深き獄舎に眠る瑞御霊を
照し玉へる厳の大神。
二
万代の齢を保つ御使に
鉄の門も安く開けり。
三
鉄の垣根の内に鬼はなし
外にさまよふ人鬼多きも。
四
欲の川に溺れ苦しむ友垣を
瑞の御国へ上らせ玉へ。
五
恐ろしき獄舎の夢も覚めにけり
日出の神の光仰ぎて。
第三二〇
一
誰もかも千代の栄光を望まざる
されど波風荒き世なれば。
二
足はなえ手は折るるとも皇神の
めぐみの光わが身を守らす。
三
永久の誠の親にまみゆべき
五六七の御世は近づきにけり。
四
世の中にいとも弱きは人にこそ
神にすがりて神力を得よ。
五
わが弱き心をつなぐ鎖まで
断ち切らむとする枉忌々しかり。
第三二一
一
焦げやすき黄泉を走る火の車
乗り行く人の声悲しかり。
二
御教への舟に棹し罪の海に
溺るる人を救ふ御使。
三
荒波に溺るる友の声聞けば
投げむと思ふ救ひの綱を。
四
罪の海に浮きつ沈みつ叫ぶ友を
救ふは誠の人なりにけり。
五
常暗の夜は来るとも御光の
充ち足らひたる神は助くる。
六
厳御霊投げさせ玉ふ御綱こそ
生命をつなぐ力なりけり。
(大正一二・五・一一 旧三・二六 於竜宮館 隆光録)
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