出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
物語61-5-251923/05山河草木子 神家王仁三郎参照文献検索
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第二五章 神家〔一五七五〕

  第二四二

    一

 一日の業を終りし黄昏に
  御前に祈るこころ楽しさ。

    二

 千早振る神をおきては聞くものも
  なき山奥に伏し歎くかな。

    三

 吾罪のいと恐ろしくなりゆきて
  家にも居れぬ胸の苦しさに。

    四

 行末の幸を思ひて朝夕に
  珍の御前に祈りけるかな。

    五

 何事も瑞の御魂の我主に
  委ねまつるぞ歓喜の種。

    六

 仮の身に沁み渡り来る寒さをも
  神を思へば暖かくなりぬ。

    七

 現世の日影を後に行く時は
  瑞の御魂ぞ力なりけり。

  第二四三

    一

 神の御国へ安々と  上りて千代の楽みを。
 受くるものとは知りながら  親しきものを後におき
 慣れしこの世をたつ時は  名残惜しまぬ人やある
 祈れよ祈れ御前に  祈りに勝る力なし

    二

 人はこの世を後にして  神の御国に旅立し
 いや永久の命をば  保ちて栄ゆる事の由
 完全に詳細に悟れども  あとに残りしもの共に
 別れて行かむその憂ひ  いかで惜まぬ人やある
 祈れよ祈れ大前に  祈りは誠の力なり。

    三

 災多き現世の  仮の栄耀は願はずも
 家族親族は飢ゑ渇き  その惨めさを見るにつけ
 心を痛めず安らかに  世に住む者はあらざらめ
 祈れよ祈れ大前に  祈りは誠の力なり

    四

 艱みのつきぬ世に住めど  厳の御魂や瑞御魂
 教の幸に力得て  弱きこの身も曲津霊に
 勝ちて行くこそ嬉しけれ  祈れよ祈れ大前に
 祈りは誠の力なり。

  第二四四

    一

 厳の御魂や瑞御魂  命の神は人草の
 罪科憂ひを科戸辺の  言霊風に吹き払ひ
 安きに清め玉ふべし  あゝ諸人よ諸人よ
 心の歎きを打あけて  命の御手に縋らざる
 瑞の御魂の我貴美は  弱き吾等の身魂をば
 憐れみ玉ひ許々多久の  悲しみ艱みを治めまし
 慰め玉ふぞ有難き。

    二

 瑞の御魂の我救主は  永遠に変らぬ御恵の
 深くまします神柱  世人の吾を棄つる時
 仁慈の深き涙もて  劬り玉ふぞ有難き。

  第二四五

    一

 村肝の心清めて大前に
  祈る誠を神は受けまさむ。

    二

 御恵の充ち足らひたる月の神は
  人の祈祷を恵ませ玉ふ。

    三

 許々多久の罪や穢を洗ひ去り
  清く安けき身となし玉へ。

    四

 清まりし吾身魂をば御心の
  ままに柱とならしめ玉へ。

    五

 朝夕に祈る吾身を幸はひて
  弥永久に守らせ玉へ。

    六

 清らかにいと安らかに世を送り
  天津御国に帰らせ給へ。

  第二四六

    一

 現世の波切り抜けて永久に
  休らふ港は神の大前。

    二

 薫しき教の花の咲き出でて
  春めき渡る神の御園は。

    三

 山川をよし隔つとも神にある
  御霊は共に親しく住まむ。

    四

 天の戸を開きて下り給ひたる
  厳の御魂は生命なりけり。

  第二四七

    一

 昼も夜も謳ひ称へて尚足らず
  思ひ悩むは神の御恵。

    二

 吾魂の歓喜希望生命をば
  永遠に授くる御神尊し。

    三

 瑞御魂慕ひて来る人の子の
  背撫でさすり慈しみ給ふ。

    四

 道もなき荒野ケ原を踏み分けて
  行き悩みたる身を照しませ。

    五

 山奥に踏み迷ひつつ佇める
  吾身を仇は嘲り笑ふ。

    六

 御恵の主に会はむと萱草の
  野辺をば分けて来る床しさ。

    七

 我主のやさしき笑に御使も
  青人草も仰ぎ喜ぶ。

    八

 御言葉のその美はしき花の香に
  天地百の神うた謳ふ。

    九

 御恵の御声を聞くぞ嬉しけれ
  たえぬ命の力と思へば。

  第二四八

    一

 皇神の尊き御名を讃め称へ
  喜ぶ声は天地に充つ。

    二

 へりくだり人に奢らず衒はずに
  神の心をこころとし行け。

    三

 生くるともはた死するともただ神を
  祈るこころを授けたまはれ。

    四

 村肝の心を清めて御恵を
  充たす御神に神傚はまし。

    五

 瑞御魂とく来りまして吾胸に
  清き御名をば記さしめ給へ。

  第二四九

    一

 現世をあとに神国に帰り行く
  身を照しませ厳の大神。

    二

 吾胸に充ちし喜び今は早
  御園の花となりにけるかな。

    三

 逃げ去りし清き霊魂よ枉を悔いし
  吾身にとくとく帰らせ給へ。

    四

 何事も皆打捨てて世柱の
  誠の神に仕へまつらむ。

    五

 麻柱の道の教を諾ひて
  綾の高天原に勇み進まむ。

  第二五〇

    一

 皇神の御許に詣づる事ならば
  百の悩みを潜りて行かむ。

    二

 冬もなく夜なき国に上る身は
  神に選れし身魂なりけり。

    三

 日は暮れて草の褥に石枕
  淋しき折も神は守らす。

    四

 皇神の御許に心近づけて
  夢路に入りし時の楽しさ。

    五

 大空に輝く星の数多く
  恵の露のはかり知られず。

    六

 瑞御魂恵のもとに近づきて
  罪の重荷を卸し休まむ。

    七

 朝まだき枕に通ふ涼風は
  瑞の御魂の御息なるらむ。

    八

 暖かき褥の中に身を安く
  横たはるだも神の御恵。

    九

 天翔り神国に至る吾魂は
  瑞の御魂ぞ力なりけり。

    一〇

 美はしき主の面を拝みなば
  吾たましひは甦るべし。

  第二五一

    一

 小男鹿の水を慕ひてあへぐ如
  吾魂は神を尋ぬる。

    二

 谷川の水清らけく流るとも
  許しなければ如何で汲み得む。

    三

 仇人に虐げられし吾涙は
  御国に進む栞なるかも。

(大正一二・五・九 旧三・二四 北村隆光録)
(昭和一〇・五・一四 王仁校正)



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