出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
物語61-1-11923/05山河草木子 神苑王仁三郎参照文献検索
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本文    文字数=11789

第一章 神苑〔一五五一〕

  第一

    一

 わが魂は永久の  光にあひて醒めにけり
 神の御国のおんために  力限りに仕へ奉らむ。

    二

 あだにすごせし現世の  時をつぐのひたてまつり
 また来ぬ良き日を楽しみて  誠の道に進むべし。

    三

 神のよさしの神業に  仕へまつりて後の世の
 霊魂の生命の備へをば  具さに固めおけよかし。

    四

 神の敏き目は照り渡る  常夜の暗を押わけて
 月日のかぶとを身に纒ひ  勇み戦かへ神の子等。

    五

 霊魂も栄えて永久に  我皇神の大前に
 御稜威かしこみ仕へ行く  天津使ともろ共に。

  第二

    一

 あした夕べを  月日とともに
 いづの光を  御魂にうけて
 清き恵みを  日に夜にさとる。

    二

 あした夕べに  魂清めむと
 めぐみの露は  御空ゆくだる
 神の幸をば  日に夜にさとれ。

    三

 あしたゆふべに  言行心を
 きよめすまして  たてまつりなば
 まつりしたから  まさしめ玉はむ。

    四

 あした夕べに  なす身のつとめ
 人をめぐみて  吾身にかたば
 神に進まむ  御階とならむ。

    五

 あした夕べに  救ひをいのり
 あゆみただしく  大道すすめ
 天津御国に  昇らせたまふ。

  第三

    一

 夜の守りと現れませる  月の御神のかくろひて
 朝日の光はうららかに  スメール山に輝きぬ
 吾等の霊にも皇神の  光をたまへと願ぎ奉る。

    二

 我皇神と相ともに  今日の生日を迎へずば
 朝も夜半の心地せむ  神に従ふわれわれに
 あさなあさなに輝き坐せよ。

    三

 尊き神の御姿を  吾等が身魂に照しまし
 罪に穢れし暗の世を  明し清めて永遠に
 恵みの光を玉へかし。

  第四

    一

 堅磐常磐に動きなき  仁慈の神の御恵みは
 旭の豊栄昇るごと  天地四方に輝きぬ
 光の主と現れませる  皇大神の御力は
 吾世の迷ひの叢雲を  四方に掻き別け村肝の
 心の暗を晴します  伊都の恵ぞ畏けれ。

    二

 世人の智慧は賢しくも  斯世をのろふ魔神の
 醜のたくみは覚り得じ  神より出でし真心の
 礎かたく搗きかため  神のまにまに進みなば
 仁慈の神は人の身に  無限の神力たまふべし。

    三

 朝にそよぐ風の音に  深き御旨を聴きさとり
 夕日の映ゆる大空に  清き望みを寄せながら
 日々に新たに救ひの神の  伊都の御姿伏し拝む
 吾身の上ぞ楽しけれ。

  第五

    一

 吾身を照す大御神  夜と昼との別ちなく
 家内にあるも草枕  旅に出づるも倶に坐す。

    二

 朝日昇りて世の業に  勤しみ励む時の間も
 吾等を照す皇神は  身魂の幸を守ります。

    三

 都大路の八衢に  さまよひ騒ぐ人中も
 仁慈の神の御声をば  聞くぞ嬉しき神の国。

    四

 今日の一日をいそしみて  果てし夕べの楽しみは
 高天原のパラダイス  皇大神と倶にあり。

    五

 たまきの如くにめぐる日を  神に祈りて楽しげに
 送る人こそ天国の  神の使と倶にあり。

  第六

    一

 世人を愛む我御神  夕べの空に打悩む
 罪と穢れと窮乏を  御前に告ぐる人の身を
 憐れみ玉ひて御恵の  露細やかに降らせまし
 臥床に息ふ夜の世界  安く守らせたまへかし。

    二

 大空包む叢雲の  暗き夜半をも仁愛の
 面を表はし玉ひつつ  まどろみ玉ふ暇も無く
 青人草をもねもごろに  守らせ玉ふ大稜威
 畏み感謝し奉る。

    三

 苦しき病と滅亡とは  神の御子等の身に迫り
 死の矢は激しく飛び来とも  盾とあれますエンゼルは
 吾等を厚く守りまし  皇御神と倶にあれば
 恐るる事は世にあらじ。

    四

 たとへ吾等の寝室の床  夜の間に落ちて奥津城と
 なりて吾身を囲むとも  天津日の神の御光に
 呼び覚されて永遠の  輝き仰ぎ奉るべし。

  第七

    一

 いとも静かに夕日影  消え行く見れば亡き友の
 俤のこる胸の中  吾身に迫る夜のとばり。

    二

 世は水泡の夢なれや  消えて跡なき人の身も
 神の恵に活かされて  楽しく栄ゆる神の国。

    三

 かくり世遠しと人は言はめ  誠一つの麻柱の
 真心通はぬ里やあらむ。

    四

 空に輝く数多の星に  友の霊魂の何れぞと
 忍ぶも神国の道しるべ  仰ぎて友の幸いのる。

  第八

    一

 神の御名をば称へつつ  今日の一日を送りけり
 誠の神の御光よ  隠れたまひそ山の端に
 沈む日影と諸共に。

    二

 冬と夜なき高天原の  神の御国の宝庫の前に
 魂かがやける神使の  琴の音に合ふ言霊の
 宇豆の神歌ぞゆかしけれ。

    三

 言霊鈍きわが舌は  もつれからみて怪しくも
 節をあやまりあぢきなき  吾手は調を仕へ得ず
 あまりに高き皇神の  稜威に怖ぢし苦しさよ。

    四

 皇大神よ大神よ  奇しき御手の触れまさば
 掻乱されしたましひの  糸の音色もさやさやと
 天津御国の神人の  琴の音色に劣らまじ。

    五

 青人草のたましひも  日々の業をも浄めまし
 人の一世を安らかに  栄え守らせ玉へかしと
 心の底よりうたふなる  たたへの歌とならしめよ。

    六

 夕べを知らぬ身とならば  天津使も人もみな
 同じ調べのこと糸に  声を合せてたたふべし。

  第九

    一

 天津日影は西山に  かくれて四方の山々は
 暗の戸扉に包まれぬ  吾身にやどる魂は
 いとも淋しく成りにけり  寄るべなき身も皇神に
 たよる心に栄えあり。

    二

 吾身の生命暮ちかく  淋しさ迫る夕暗路
 世はいろいろと移り行く  いや永遠に変らざる
 誠の神よ吾と共に  仁愛の心に宿りませ。

    三

 この世の暗のものすごく  悪魔の誘惑いや繁し
 またたく暇も去りまさず  神よ吾身に宿りませ。

    四

 死の魔の力いづこぞや  神は吾等と倶にあり
 神に叶ひし人の身は  如何なる死の魔も恐れむや
 御神よ吾等と倶にあれ。

    五

 心ひそめて閉づる眼に  仰ぐ千座の置座を
 忝なみて涙ぐむ  栄光の吉日の来るまで
 御神よ吾等を守りませ。

  第一〇

    一

 吾霊魂の清ければ  瑞の御霊の更生主
 永遠に宿らせ玉ひつつ  夜なき身霊となし玉ふ。

    二

 静けき夜な夜な安らけく  臥床に寝ぬる度ごとに
 神の添乳の安息をば  偲ばせたまへ惟神
 畏み畏み願ぎまつる。

    三

 夜と昼との別ちなく  御神の吾と居まさずば
 生くる甲斐なく幽界に  到るも道なき人の身よ。

    四

 皇大神の御教に  反きて暗に迷ふ子を
 仁慈の御手を伸べ玉ひ  玉の御声もすずやかに
 招かせ玉へ神の国へ。

    五

 貧しき人を富ませまし  憂瀬に落ちし人草を
 救ひなぐさめいたづきの  身魂を看護り大前に
 いと平かに臥させませ。

    六

 来る日のあした眼さめなば  吾等を祝ひ導きて
 冬と夜なき天津国の  清き旅路に恙なく
 進ませ玉へと伏し拝む。

  第一一

    一

 今日の生日の御恵を  称へ奉るぞ嬉しけれ
 今宵も御心に吾身魂  頼らせたまへ安らかに。

    二

 今日の一日のあやまちを  直日に見直し詔直し
 心平にやすらかに  御胸に眠らせ玉へかし。

    三

 聖き御蔭に現身の  魂を休めて村肝の
 心新たに勇ましく  眼さまさせ玉へかし。

    四

 嵐に寒き奥津城を  臥床の如く暖かく
 やすく迎ふる信真の  清き心を給へかし。

    五

 いと厳かにかがやける  神の審判の御座をも
 花咲き蝶舞ふ春の日の  長閑な庭と嬉しみて
 仰ぐ霊魂となさしめ玉へ。

  第一二

    一

 あたり静けき夕の空に  琴のしらべもさやさやと
 心ゆくまでうたひつ舞ひつ  天津御国の宝座の前に
 進ませ玉へや瑞御魂。

    二

 天津日影も臥床に入りて  悪魔の囁く頃にしあれば
 委ねまつらむ千万の  今日まで蒔きし種々を。

    三

 善悪もうつし醜きもの皆の  色も形もことごとく
 見えずなり行く時は来にけり。

    四

 日ごと夜ごとに皇神は  清き尊き仁愛の
 畏き神業も世の人の  目に現はさで潜水の
 深くもかくさせ玉ひぬる。

    五

 百千万の鳥つばさ  ねぐら求むる夕まぐれ
 人は家路に帰り行く  時こそいとも静なれ。

    六

 いとも畏き皇神よ  吾等が現世の旅を終へ
 神の御国に進みなば  霊魂の清き故郷の
 神祖の御許に安らかに  いこはせ玉へ惟神
 謹みかしこみ願ぎ奉る。

(大正一二・五・一 旧三・一六 加藤明子録)



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