出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
物語45-0-21922/12舎身活躍申 総説王仁三郎参照文献検索
キーワード: 物語
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本文    文字数=2084

総説

 神霊界には正神界と邪神界との二大区別がある。そして正神界は至善至美至真なる神人の安住する聖域であり、邪神界は至悪至醜なる鬼畜の住居する暗黒界である。邪神界は常に正神界の隆盛を羨み、これを破壊し攪乱せむと所在力を竭すものであり、且また正神界を呪ひ、自らの境遇を忘却して、邪神界に居ながら自ら正神界の神業を立派に奉仕して居るものの如く確信してゐるものである。自ら邪神界に墜落せりといふことが悟り得られたなれば、必ず改心する端緒が開けて来るものであるけれども、邪神なるものはその霊性暗愚にして他を顧みるの余裕なく、世人皆濁れり、吾のみ独り澄めり、一日も早くこの暗黒なる世界を善の光明に照し以て至善至美なる天国を招来せむと焦慮しつつあるものである。何程海底をして不二山頂たらしめむとして焦慮するとも、到底不可能なるが如く、仮令幾百万年かかる共海底は不二山頂たることは望まれない。それよりもその海底を一日も早く浮かび出で自ら歩行の労を積み徐に山頂に登るに如くはないのである。
 邪神界にあるものは到底真の天国を解するの明なく、また神の福音を聞くことは出来ぬ。小北山のウラナイ教の神域に集まつてゐる諸霊や人間の霊身は既に已にその身を根底国に籍を置き邪神の団隊に加入してゐるのであるから、何程言を尽して説示しても駄目である。覚せばさとすほど反対に取り何処までも自分が実見したる天の八衢や地獄の外には霊の世界は無いものと考へてゐるものである。本巻の物語を読んで大本の信者の或る部分の人々は少しく反省されることがあらば瑞月に取つて望外の歓びとするところであります。
  大正十一年十二月十三日



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