出口王仁三郎　文献検索

リンク用ＵＲＬ http://uro.sblog.jp/kensaku/kihshow.php?KAN=32&HEN=3&SYOU=21&T1=&T2=&T3=&T4=&T5=&T6=&T7=&T8=&CD=

原著名出版年月表題作者その他
物語32-3-211922/08海洋万里未 奉答歌王仁三郎参照文献検索
キーワード: 物語
詳細情報:
場面:
ウヅの館
あらすじ
未入力
名称
秋山別　カーリンス　国依別　言依別　末子姫　神素盞嗚大神　捨子姫　高姫　鷹依姫　竜国別　常彦　テーリスタン　春公　春彦　正純彦　松若彦　宗彦　モリス　安彦　ヨブ
神伊弉諾大神　探女　醜狐　醜女　曲鬼　八人乙女　八岐大蛇
天津祝詞　天の数歌　天の鳥船　アルゼンチン　神言　高砂洲　テルの国　テル山峠
 
本文    文字数=4285

第二一章　奉答歌〔九一二〕

　末子姫を始め、一同の神司は大神のこの宣示に感謝の涙堪へ難く、ただ俯むいて神恩の広大無辺なるに驚喜するばかりなりき。
　捨子姫は一同を代表し、大神に対し、答礼歌を謹厳なる口調にて歌ひ上げ奉る。その歌、

『神伊弉諾大神の　　御鼻に生れます貴の御子
　一度に開く梅の花　　結ぶみのりも豊やかに
　その味はひも素盞嗚の　　澄み切り給ふ神身魂
　救ひの神と現れまして　　天地百の罪科を
　御身一つに負はせつつ　　八洲の国に蟠まる
　八岐大蛇や醜狐　　探女醜女や曲鬼を
　誠の道の言霊に　　言向け和し救はむと
　尊き御身も厭はずに　　雪積む山を打渡り
　虎伏す野辺を乗越えて　　大海原をはるばると
　巡り給ひて人草の　　災払ひ病気の
　神を言向け和しつつ　　天の鳥船空高く
　雲霧分けてテルの国　　テル山峠を下に見て
　アルゼンチンの神館　　八人乙女の貴の御子
　末子の姫の現れまして　　霊と肉との教もて
　世人を救ひ給ひつつ　　月日を送る神館
　厭ひ給はず天降りまし　　三五教の神司
　教の御子は云ふも更　　青人草の末までも
　恵の露を与へむと　　出でさせ給ひし尊さよ
　末子の姫や捨子姫　　言依別の神司
　国依別や高姫や　　鷹依姫や竜国別の
　教司は神恩の　　いやちこなるに感歎し
　感謝の詞さへ口籠る　　実にも嬉しきこの聖場
　厭はせ給はず何時迄も　　身魂を寛ぎ給ひつつ
　高砂島の国人に　　瑞の御霊のうるほひを
　恵ませ給へ惟神　　神の司を代表し
　捨子の姫が畏みて　　御前に願ひ奉る
　朝日は照るとも曇るとも　　月は盈つとも虧くるとも
　仮令大地は沈むとも　　誠一つを立て通し
　この世を守り恵みます　　神素盞嗚大神の
　大御心を慎みて　　夢寐にも忘れず三五の
　教を四方に拡充し　　大御恵の万一に
　酬い奉らむ吾々が　　清き心を諾なひて
　ウヅの都に末永く　　御跡を垂れさせ給へかし
　あゝ惟神々々　　御霊幸はひましませよ』

と簡単に挨拶を述べ終る。
　神素盞嗚大神は、満足げに微笑み給ひながら、末子姫、言依別命を従へ、再び奥殿深く進み入り給ふ。
　安彦、宗彦、秋山別、モリス、正純彦、常彦、春彦、ヨブ、テーリスタン、カーリンス、春公などの祝歌あれども、余りくだくだしければ、省略する事となしぬ。
　一同は神殿に詣で天津祝詞を声も涼しく奏上し、終つて天の数歌をうたひ上げ、神言を奏上し、神恩を今更の如く深く厚く感謝し、各々与へられたる席に着き、暖かなる一夜の夢を結ぶ事となりぬ。
　茲に神素盞嗚大神は、奥殿において言依別命、松若彦の司と謀り、末子の姫の一身上に関する大問題につき協議を凝らし給うた。果して如何なる協議が纏まつたであらうか。あゝ惟神霊幸倍坐世。
　　　○
　今日は大正十一年八月二十四日旧七月二日、昨夜来の豪雨に狩野川は濁水氾濫し、水声轟々として、川辺の館における口述は声低き物語、聞取り難きを慮り、新築されし臨時教主殿の奥の間において、筆者松村氏と共に第三十二巻の霊界物語を編むこととなつた。湯本館の二階には綾の聖地より、福島、星田両女史出張し、何事か筆を走らせ例の筆先を認めて居られる。忽ち飛電あり。二代教主、瑞月に急々相談あり、昨夜八時の急行にて来ると。瑞月は雨の館に身を横へながら人待顔に述べ立つる。惟神霊幸倍坐世。

（大正一一・八・二四　旧七・二　松村真澄録）



オニドでるび付原文を読む    オニド霊界物語Web