出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
物語32-3-201922/08海洋万里未 瑞の言霊王仁三郎参照文献検索
キーワード: 物語
詳細情報:
場面:
ウヅの館
あらすじ
未入力
名称
国依別 言依別 末子姫 神素盞嗚大神
神伊弉諾大御神 神伊弉冊大御神 五伴の男 鈿女の神 国治立大神 醜狐 高姫 鷹依姫 竜国別 豊国姫大神 野立彦 野立姫 日の出別 八人乙女 八岐大蛇
阿波の鳴門 アマゾン河 アルゼンチン 斎苑館 鳥の磐樟船 ウブスナ山脈 顕恩郷 真如の日月 高天原 高砂島 撞の御柱 天教山 根底の国 バラモン教 日の稚宮 ヒマラヤ フサの国 五六七の神世 メソポタミヤ 黄金山
 
本文    文字数=6875

第二〇章 瑞の言霊〔九一一〕

 神素盞嗚大神は奥殿より、末子姫、言依別、国依別その他の主なる神司を従へ、宴席に現はれ給ひ、一同に向ひ、さも愉快気に目礼を与へ、座の中央に立たせ給ひて、喜びの歌をうたひ給うた。その大御歌、

『久方の天津御空のいや高く
 雲押分けて降ります
 神伊弉諾の大御神
 神伊弉冊の大御神
 筑柴の日向の橘の
 小戸の青木が原と聞えたる
 天教山の中腹に
 撞の御柱いや太く
 御立て給ひしあが御祖
 国治立の大神は
 天地百の神人の
 百の罪科負ひ給ひ
 烈火の中に身を投じ
 根底の国に至りまし
 豊国姫の大神は
 阿波の鳴門に身を投じ
 またもや根の国底の国
 完美に委曲に取調べ
 ここに二柱の大神は
 再び地上に現はれて
 野立の彦や野立姫
 神の命と世を忍び
 天地百の神人を
 安きに救ひ助けむと
 心悩ませ給ひつつ
 黄金山やヒマラヤの
 峰に現はれましまして
 三五教を樹て給ひ
 再び五六七の神の世を
 開き給ひて万有を
 一切残らず救はむと
 経と緯との機を織り
 深遠微妙の神業を
 開かせ給ふぞ尊けれ
 豊国姫の分霊
 神素盞嗚のあが魂は
 神伊弉諾の大神の
 教の御子と生れ来て
 大海原に漂へる
 島の八十島八十の国
 完美に委曲に治らす折
 八岐大蛇の醜身魂
 勢猛き醜狐
 曲鬼などの此処彼処
 現はれ来りて八洲国
 世は刈菰と紊れ果て
 山河草木は枯れほして
 常世の闇となりにける
 神伊弉諾の大神は
 この惨状をみそなはし
 日の稚宮を出で立ちて
 天教山に降りまし
 我れに向つて宣はく
 汝の治らす国ならず
 月の御国に到れよと
 涙片手に宣り給ふ
 千万無量の御心を
 拝しまつりて久方の
 高天原に参上り
 姉大神の御前に
 到りて心の清きこと
 詳さに現はし奉らむと
 御側に参りさむらへば
 姉大神は怪しみて
 八洲の河原を中に置き
 誓約をせよと宣り給ふ
 われは畏み忽ちに
 姉のまかせる美須麻琉の
 五つの玉を請ひ受けて
 天の真名井にふり滌ぎ
 姉大神はわが佩ける
 十握の剣を手に取らせ
 天の真名井にふり滌ぎ
 高皇産霊の大神の
 御前に畏み侍らひて
 善悪邪正の魂分けを
 祈り給へば姉神は
 厳の御霊とあれましぬ
 清明無垢のあが霊は
 瑞の御霊と現はれぬ
 厳と瑞との霊しらべ
 善悪邪正は明かに
 鏡の如くなりにけり
 さはさりながら八十猛
 神の命は怒らして
 あが大神は誠なり
 瑞の御霊の救世主
 いづくに曲のあるべきか
 答へあれよと詰めよつて
 畔放ち溝埋め頻蒔し
 その他百の荒び事
 伊猛り狂ふ恐ろしさ
 姉大神は畏みて
 天の岩戸に隠れまし
 豊葦原の瑞穂国
 再び常世の暗となり
 黒白も分かぬ悲しさに
 百の神等相議り
 八洲の河原に集まりて
 五伴の男の神司
 鈿女の神の演技に
 目出度く岩戸は開きける
 神素盞嗚の我が魂は
 天地百の神人の
 千座の罪を負ひながら
 高天原を退はれて
 豊葦原の瑞穂国
 当所も知らぬ長の旅
 この世を忍ぶ身となりぬ
 さはさりながら伊弉諾の
 皇大神の御心
 秘かに我れに伝へまし
 八岐の大蛇を言向けて
 天地を塞ぐ村雲の
 大蛇の剣を奪ひ取り
 姉大神に献れ
 豊葦原の神国は
 頓て汝の治らす国
 心を煩ふ事勿れ
 かく宣り終へて久方の
 御空に高く去りましぬ
 瑞の御霊と現はれて
 百八十国を駆けめぐり
 フサの国なるウブスナの
 大山脈の最高地
 我隠れ家と定めつつ
 新木の宮を建て並べ
 日の出の別に守らせて
 八人乙女を中津国
 メソポタミヤの顕恩の
 郷に遣はしバラモンの
 教の司を三五の
 誠の道に言向けて
 心を平に安らかに
 世界の神人睦び合ひ
 松の神世の瑞祥を
 千代に八千代に立てむとて
 心を配る我が身魂
 八人乙女の末の子と
 生れ出でたる末子姫
 仕組の糸に操られ
 高砂島に渡り来て
 アルゼンチンのウヅ館
 現幽二界の救主ぞと
 敬はれつつ神の道
 開きいますと聞きしより
 斎苑の館を立出でて
 鳥の磐樟船に乗り
 やうやう此処に来て見れば
 言依別の神司
 国依別や高姫や
 鷹依姫や竜国別の
 神の司の相並び
 アマゾン河に潜みたる
 八岐大蛇の残党や
 猛き獣を悉く
 あが三五の大道に
 言向け和し帰り来る
 その勇ましき有様を
 見るより心も勇み立ち
 汝等正しき神の子に
 神祝ぎ言葉を述べむとて
 この場に現はれ来りしぞ
 あゝ惟神々々
 神の大道をよく守り
 五六七の神世の神政に
 清く仕へて天地の
 神の柱となれよかし
 神は汝と倶にあり
 人は神の子神の宮
 小さき欲に踏み迷ひ
 宝の宮を汚すなよ
 心の空は冴えわたり
 真如の日月晃々と
 いや永久にかがやきて
 下界の暗を照臨し
 神の御子たる天職を
 堅磐常磐に立てよかし
 あゝ惟神々々
 神に誓ひて宣り伝ふ
 神に誓ひて宣り諭す
 朝日は照るとも曇るとも
 月は盈つとも虧くるとも
 如何なる悩みに遇ふとても
 神より受けし真心を
 汚し損ふ事勿れ
 これ素盞嗚が汝等に
 真心こめて宣り伝ふ
 誠の道の言霊ぞ
 世界を救ふ神言ぞ
 あゝ惟神々々
 御霊幸はひましませよ』

と歌ひ終り給ひて、正座に着かせ給ふ。

(大正一一・八・二四 旧七・二 松村真澄録)



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