出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
物語16-99-31922/04如意宝珠卯 霊の礎(二)王仁三郎参照文献検索
キーワード: 物語
詳細情報:
場面:

あらすじ
 幼児嬰児の死後。身魂が汚れていないので天使になる。
名称


 
本文    文字数=4011

霊の礎(二)

  幼児嬰児の死後

 嬰児や幼児の不幸にして  現世界を去りしその後の
 状況具さに演べておく。  
   ○
 人と現はれ出し身は  必ず復活するものぞ
 そは神言と言霊の  力に頼り得ればなり
 言霊神語に神真あり  神真に由りて復活し
 神をば覚り得るものぞ。  
   ○
 嬰児はその父また母の  善悪正邪に拘はらず
 信と不信の区別無く  その死に当りて救世神の
 摂受し給ふものなれば  神界にても慇懃に
 一大薫陶を受くるなり。  
   ○
 嬰児は順序に従ひて  教育せられ善と美に
 対する情動に浸染し  真智を培ひ識を得つ
 その後知識と証覚と  相伴ひて円満の
 域に進むに従ひて  遂に天界へ導かれ
 天人神子となるものぞ。  
   ○
 事物の道理に通暁せる  世人は決して一人でも
 地獄根底へ行くために  生れ出たる者は無し
 ただ神霊界の経綸に  仕ふるために生れし者ぞ
 根底の国や地獄へと  落ち行くものは自らの
 現世に犯せし罪過にて  身を苦しむる者ぞかし
 嬰児幼児は世の中に  罪過を犯せし事もなく
 清浄の身魂の故ぞかし。  
   ○
 嬰児幼児の現界を  去りて他界に到る時は
 依然と元の嬰児なり  無識と無智のそのうちに
 清浄無垢の所あり  万事に対して可愛こと
 その生前と異らず  彼は神界の天人と
 なるべき資格能力の  萠芽を自然に保有せり
 アヽ惟神々々  神の仁慈の尊さよ。
   ○
 凡ての人の現し世を  捨てて他界に入る時も
 また生前と同一の  状態なるぞ不思議なれ。
   ○
 嬰児は嬰児の状態に  幼児は幼児の状態に
 青年成人老人も  現界同様の状態で
 中有世界に逍遥す  各自の人の状態が
 転変するはその後ぞ。  
   ○
 嬰児幼児の状態の  他よりも優りしものあるは
 清浄無垢にて悪念の  起こりしこと無く実際の
 その生涯に悪業の  根底を下さぬためぞかし
 清明無垢の嬰幼児は  神霊世界一切の
 事物は心に植込まれ  信の真と愛の善
 受くべき器なればなり。  
   ○
 他界における嬰児の  その状態は現界の
 小児に凡て超越す  物質的の形態を
 有するものは自身にて  頑鈍なればその始め
 受くる所の感覚と  情緒は霊界よりで無く
 外界起元を辿り行く。  
   ○
 故に世上の嬰児等は  如何に地上を歩まむか
 如何に動作を統制し  言語を発する事までも
 学ばにやならぬ不便あり  その感覚に至りても
 眼や耳や口の如き  そを開かむと焦慮して
 漸く目的達成す。  
   ○
 されど他界の小児等は  これと全く相反し
 精霊界に在る故に  動作悉内分より
 来れば実習を待たずして  或は歩みかつ語る
 神霊界の天人の  言語は概して想中の
 諸概念にて調停され  その情動より流れ出づ
 これ現界と霊界の  人の相違の有る点ぞ。

  大正十一年十二月
   ○
 小雨ふる透明殿の洋室に
  初夏を籠らひ校正ペン採る

(昭和一〇・五・二八 於透明殿 王仁校正)



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