出口王仁三郎 文献検索

リンク用URL http://uro.sblog.jp/kensaku/kihshow.php?KAN=06&HEN=5&SYOU=26&T1=&T2=&T3=&T4=&T5=&T6=&T7=&T8=&CD=

原著名出版年月表題作者その他
物語06-5-261922/01霊主体従巳 体五霊五王仁三郎参照文献検索
キーワード: 物語
詳細情報:
場面:

あらすじ
 大神は太陽、大地、太陰を作って、それぞれ霊魂、霊力、霊体を付与した。
 大宇宙には一霊四魂が原動力となって活動している。小宇宙の一霊四魂は、太陽が直霊である。太陽には荒魂、和魂、幸魂、奇魂の四魂が完全に備わっている。その四魂はそれぞれ直霊を有し、また分かれ荒魂、和魂、幸魂、奇魂の四魂となっている。
 太陽の霊魂を厳の身魂と称し霊主体従の身魂いい、地の霊を瑞の身魂と称し体主霊従の身魂という。大地球の直霊を大曲津日の神といい、その四魂は分離してそれぞれ直霊を備える。その直霊を八十曲津日の神という。
 体主霊従は体五霊五、霊主体従は霊五体五、どちらもひのもとの身魂である。現代の人間は体七、体八になっている。その体五霊五の原則を破った人の身魂を大曲津神といい、それを外から悪に導く身魂を八十曲津神という。大曲津日の神と八十曲津日の神は曲津が付くが悪神ではない。「日」が付くのと付かないのでは全く違う。
 厳の身魂は荒魂、和魂が多くを占め、瑞の身魂は幸魂、奇魂が重きを占めている。伊都能売の身魂は、厳、瑞の身魂を相調和した完全無欠のものである。
名称

荒魂 厳の身魂 伊都能売の身魂 大神 大六合治立尊 大直日神 大曲津神 大曲津日の神 奇魂 幸魂 太陽の霊魂 地の霊 天帝 和魂 変性男子 変性女子 瑞の身魂 八十曲津神 八十曲津日の神 霊魂 霊体 霊力
幽体 一霊四魂 三元八力 小宇宙 太陰 大空 体主霊従 太陽 大宇宙 大地 大地球 直霊 霊主体従 列星
 
本文    文字数=6642

第二六章 体五霊五〔二七六〕

 天帝大六合治立命は一霊四魂三元八力を以て万物を造り、自ら直接にこれを保護し給ふことなく、各自にその守り神を定めて、これを管掌せしめ給ふは、この物語によりて考ふるも最早明かに判明する事と思ふ。
 大神は太陽を造つて、これに霊魂、霊力、霊体を賦与し給ひ、大地を造りてまたこれに霊魂、霊力、霊体を賦与し、太陰を造り、列星を造りその他万物各自に霊魂、霊力、霊体を賦与し給ひしなり。今はただその一霊四魂について、大略を述べむとするなり。
 大宇宙には、一霊四魂が原動力となりて、活機凛々乎として活動しつつあり。先づ小宇宙の一霊四魂に就て述ぶるならば、大空の中心に懸れる太陽は直霊にして、これを一霊ともいひ、大直日神ともいふなり。
 しかして太陽には、荒魂、和魂、幸魂、奇魂の四魂が完全に備はり、その四魂はまた一々直霊を具有し、また分れ、また四魂をなして居る。さうしてこれらの直霊を神直日神といふ。その四魂また分派して四魂をなし、各々直霊を備ふ。大空の諸星は、皆一霊四魂を各自に具有し居るものなり。
 しかして太陽の一霊四魂を厳の身魂と総称し、かつ霊主体従の身魂ともいふなり。故に大空は霊を主とし、体を従とす。大空中に懸れる太陽、太陰および列星は、皆幽体を以て形成られあるなり。ゆゑに太陽、列星の中に鉱物ありと雖も、大地のごとく堅からず、重からず、その重量に非常の差あるを知るべし。
 大空中における一霊四魂の分布状態を、仮に図を以て示せば左図の如し。

 大地は体を主とし、霊を従として形成られあり。故に木火土金水が凝結して生成化育を営みつつあるなり。太陽の霊魂を厳の身魂と称するに対し、地の霊を瑞の身魂といひ、体主霊従の身魂といふ。また大地球の直霊を大曲津日の神といひ、荒魂、和魂、幸魂、奇魂の四魂を備へ、その四魂は太陽のごとく分離してまた直霊を備ふ。その直霊を八十曲津日の神といふ。この四魂はまた更に分れ、際限無く大地一面に一霊四魂を分布されつつあるなり。
 天地開闢の初めに当り、清く、軽き物は天となり、重く、濁れるものは地となりぬ。故に地上は幾万億年を経ると雖も、天空のごとく清明無垢なることは、到底できざるは自然の道理なり。故に、地上に棲息する限りは、体主霊従の身魂に制御さるるものなり。ここにおいてか体主霊従を調和し、霊体一致の美はしき身魂を造らざるべからざるなり。体主霊従とは、体六霊四の意に非ず、霊主体従とは霊六体四の意に非ず、体主霊従なるものは体五霊五の意味なり。
 しかるに動もすれば、地上の人類は体六或は体七、体八となり、霊四、霊三、霊二、霊一となり易きものなり。故に体主霊従と雖も、体五霊五は、即ち天の命ずる所にして、これに体超過すれば、いはゆる罪となるなり。体五霊五の天則を破りたる吾人の身魂を、大曲津神と云ひ、また吾人をして外面より悪に導く身魂を八十曲津神といふなり。
 ゆゑに大曲津日の神、八十曲津日の神は、曲津の名ありと雖も、決して悪神に非ず、悪を制御する一種の直日神である。曲津日と曲津といふ神の区別を混同せざるやう注意すべし。
 大地の一霊四魂の分布は、即ち前記太陽の図に準じて知るべきなり。而て厳の身魂は、荒魂、和魂最も重きを占め、瑞の身魂は、奇魂、幸魂最も重きを占め居るなり。
 つぎに伊都能売の身魂に就て略述すれば、この身魂は、一に月の霊魂ともいひ、五六七の身魂と称せらる。五六七の身魂は、厳の身魂に偏せず、瑞の身魂にも偏せず、厳、瑞の身魂を相調和したる完全無欠のものなり。
 しかして伊都能売の身魂は、最も反省力の強き活動を備へて、太陽のごとく常に同じ円形を保つことなく、地球のごとく常に同形を保ちて同所に固着すること無く、日夜天地の間を公行して、明となり、暗となり或は上弦の月となり、また下弦の月となり、半円となり、満月となり、時々刻々に省みるの実証を示しゐるなり。
 かくのごとく吾人の身魂の活用し得るを、伊都能売の身魂といふ。伊都能売の身魂の活動は、時として瑞の身魂と同一視され、或は変性女子の身魂と誤解さるる事あり。
 伊都能売の身魂は、変性男子の身魂にも非ず、また変性女子の身魂にもあらず。完全無欠にして明暗、遠近、大小、賢愚、肖不肖、善悪等の自由自在の活動をなし得る至粋至純の神霊の活用なり。
 かくのごとく自由自在の神人たることを得ば、初めて、五六七の活動をなし得べきなり。月にもまた一霊四魂あり、その四魂の各々にもまた一霊四魂の備はれることは、太陽地球と同一なり。而てこの月球を保持するは、前巻に述べたるごとく、北斗星、北極星、オレオン星および三角星の四大星体である。この四大星体は、月球の直接保護に任じ、瑞の身魂の活用を主としつつ大空、大地の中間を調理按配する重要なる職務を有するものなり。
(附言)
霊五体五(霊主体従)をひのもとの身魂といひ、体五霊五(体主霊従)をまたひのもとの身魂といふ。しかし行動上の体主霊従は、これを悪の身魂または智慧の身魂といふなり。また霊主体従とは霊五体五の意味で、体主霊従とは体五霊五の意味なりといふ説明は、組織的の説明にして、行動上の説明にあらず。読者よくよく注意すべし。

(大正一一・一・二一 旧大正一〇・一二・二四 外山豊二録)
(第二六章 昭和一〇・二・一三 於勝浦支部 王仁校正)



オニドでるび付原文を読む    オニド霊界物語Web