出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
物語06-4-221922/01霊主体従巳 神業無辺王仁三郎参照文献検索
キーワード: 物語
詳細情報:
場面:

あらすじ
 天の御柱の神(伊弉諾大神)は女性である伊弉冊大神から声をかけられたことに怒った。ニ神は天津神より「やりなおせ」との神勅を受け、再び撞の御柱をめぐり、今度は男性である伊弉諾大神より歌いかけた。また、最初に生まれた淡島は太平洋の中心に出現した島であるが、天地逆転の神業のため南極へ流れ不毛の島となった。淡島の国魂、言霊別命の再来である少名彦命は常世の国に長く留まり、その半分の身魂は根の国へおちてゆき幽界の救済に奉仕された。また、後世、ユダヤの地にキリストとして万民の贖罪主となった。
名称
天の御柱の神 伊弉諾大神 伊弉冊大神 少名彦命!
天津神 天津御神 大神 救世主 言霊別命 木の花咲耶姫 蛭子の神
淡島 天の瓊矛 浦安国 淤能碁呂島 言霊 高天原 常世の国 豊葦原 南極 根の国 富士 幽界 猶太の国
 
本文    文字数=5314

第二二章 神業無辺〔二七二〕

 ここに天の御柱の神は、女神の宣言を喜び給はず、いたく怒り給ひて、歌もてその怒りを洩らさせ給ひぬ。その御歌、

『天津御神の御言もて  天の柱となり出でし
 吾は高天原を知らすべき  神のよさしの神司
 雲井に高き朝日子の  光りも清き神御魂
 汝は国土知らすべき  豊葦原の神つかさ
 天と地とはおのづから  高き低きのけじめあり
 重き軽きのちがひあり  天は上なり地は下よ
 男子は天よ女は地よ  天は下りて地は上
 この逆さまの神業は  本津御神の御心に
 いたく違へるひが事ぞ  天は上なり地は下
 男子は上ぞ女は下ぞ  天と地とを取違ひ
 上と下とを誤りて  いかでか清き御子生まむ
 いかでか清き国生まむ  再び元に立帰り
 天津御神にさかしらの  この罪科を詫び了へて
 再び神のみことのり  祈願奉り御柱を
 改め廻り言霊を  宣りかへしなむいざさらば
 いざいざさらば汝が命』  

と稍不満の態にて、男神は元の処に帰り給ひけるに、女神もその理義明白なる神言にたいし、返す言葉もなく再び元の処に、唯々諾々として復帰し給ひたり。
 その時成り出でましたる嶋は、前述のごとく淡嶋なりき。淡嶋は現今の太平洋の中心に出現したる嶋なるが、この天地逆転の神業によつて、その根底は弛み、遂に漂流して南端に流れ、地理家の所謂南極の不毛の嶋となりにける。
 而てこの淡嶋の国魂として、言霊別命の再来なる少名彦命は手足を下すに由なく、遂に蛭子の神となりて繊弱き葦舟に乗り、常世の国に永く留まり、その半分の身魂は根の国に落ち行き、幽界の救済に奉仕されたるなり。
 この因縁によりて、後世猶太の国に救世主となりて現はれ、撞の御柱の廻り合ひの過ちの因縁によりて、十字架の惨苦を嘗め、万民の贖罪主となりにける。
 ここに諾冊二尊は再び天津神の御許に舞上り、大神の神勅を請ひ給ひぬ。大神は男神の宣言のごとく、天地顛倒の言霊を改め、過ちを再びせざるやう厳命されたり。
 ここに二神は改言改過の実を表はし、再び撞の御柱を中に置き、男神は左より、女神は右より、い行き廻りて互ひに相逢ふ時、男神先づ御歌をよませ給ひける。その御歌、

『浮世の泥を清めむと  天津御神の御言もて
 高天原に架け渡す  黄金の橋を打ち渡り
 おのころ嶋におり立ちて  八尋の殿をいや堅に
 上つ岩根につき固め  底つ岩根につきならし
 うましき御世を三つ栗の  中に立てたる御柱は
 つくしの日向の立花や  音に名高き高天原の
 あはぎが原に聳え立つ  天と地との真釣り合ひ
 月雪花の神まつり  済ませてここに二柱
 汝は右へ吾は左  左は夫右は妻
 めぐりめぐりて今ここに  清き御国を生みの親
 神伊邪那美の大神の  清き姿は白梅の
 一度に開く如くなり  嗚呼うるはしき姫神よ
 嗚呼うるはしき顔容よ  汝が命のましまさば
 たとひ朝日は西の空  月は東の大空に
 現はれ出づる世ありとも  夫婦が心は相生の
 栄え久しき松の世を  常磐堅磐に立てむこと
 いと安らけし平けし  いざいざさらばいざさらば
 天津御神の御言もて  国の安国生みならし
 島の八十嶋つき固め  百の神達草木まで
 蓬莱の春のうまし世に  開くも尊き木の花の
 咲耶の姫の常永に  鎮まり居ます富士の峰
 空行く雲もはばかりて  月日もかくすこの山に
 稜威も高き宮柱  撞の御柱右左
 めぐる浮世の浮橋は  この世を渡す救け船
 救けの船の汝が命  見れども飽かぬ汝が姿
 阿那邇夜志愛袁登女  阿那邇夜志愛袁登女
 夫婦手に手をとりかはし  天と地との御柱の
 主宰の神を生みなさむ  主宰の神を生みなさむ
 浦安国の心安く  みたまも光る紫の
 雲のとばりを押分けて  輝きわたる日の光
 月の輝きさやさやに  いやさやさやにまたさやに
 治まる両刃の剣刃の  天の瓊矛の尖よりも
 滴り落つる淤能碁呂の  嶋こそ実にも尊けれ
 嶋こそ実にも尊けれ』  

と讃美の歌を唱へられたりける。

(大正一一・一・二〇 旧大正一〇・一二・二三 井上留五郎録)
(第二二章 昭和一〇・二・一二 於木の本支部 王仁校正)



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