出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
物語04-9-501921/12霊主体従卯 神示の宇宙その五王仁三郎参照文献検索
キーワード: 物語
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あらすじ
 宇宙間には神霊原子ー霊素もしくは火素がある。また、体素、水素もある。霊素を高御産巣日神といい、体素を神御産巣日神という。この霊体ニ素の神霊より、電気が発生して、宇宙に動、静、解、凝、引、弛、合、分の八力が完成して、遂には宇宙が作り出された。
 電気は便利であるが、善悪の二面を持っている。電気の濫用のために、宇宙の霊妙なる精気を消費すればするほど、反対に邪気を発生せしめて宇宙の精気を抹消し、ために人間その他の生物を軟弱なものにし、精神的に頽廃させる。霊気を持って電気に代えられればクリーンであるが、文明が進むまでは電気を使い、不用になれば廃止すればよい。宇宙には五大父恩と九大母音がなり響いている。これは、宇宙と相応している人間の体を考えれば分る。
名称

天の御柱 王仁 神御産巣日神 国の御柱 神霊 邪気 精気 高御産巣日神 祓戸四柱の大神
宇宙 火素 神霊原子 水素 体素 大地 天眼通 天空 電気 電子 八力 五六七神政 霊素
 
本文    文字数=7298

第五〇章 神示の宇宙 その五〔二〇〇〕

 宇宙間には、神霊原子といふものがある。また単に霊素と言つてもよい、一名火素とも言ふ。火素は万物一切の中に包含されてあり、空中にも沢山に充実して居る。また体素といふものがあつて単に水素とも云ふ。火素水素相抱擁帰一して、精気なるもの宇宙に発生する、火素水素の最も完全に活用を始めて発生したものである。この精気より電子が生れ、電子は発達して宇宙間に電気を発生し、一切の万物活動の原動力となるのである。
 そしてこの霊素を神界にては、高御産巣日神と云ひ、体素を神御産巣日神と云ふ。この霊体二素の神霊より、遂に今日の学者の所謂電気が発生し、宇宙に動、静、解、凝、引、弛、合、分の八力完成し、遂に大宇宙小宇宙が形成された。ニユートンとやらの地球引力説では、到底宇宙の真理は判明しないでありませう。
 物質文明は日に月に発達し、神秘の鍵を以て、神界の秘門を開いた如くに感ぜられる世の中になつたと言つて、現代の人間は誇つて居るやうであるが、未だ未だ宇宙の真理や科学は神界の門口にも達して居ない。しかし今日は、高皇産霊(霊系)、神皇産霊(体系)の二大原動力より発生したる電気の応用は多少進ンで来て、無線電信や、電話やラヂオが活用されて来たのは、五六七の神政の魁として、尤も結構な事であります。しかしながら物には一利一害の伴ふもので、善悪相混じ、美醜互に交はる造化の法則に漏れず、便利になればなるほど、一方にまたそれに匹敵する所の不便利な事が出来るものである。電気なるものは、前述の如く宇宙の霊素、体素より生成したものであるが、その電気の濫用のために、宇宙の霊妙なる精気を費消すればするだけ、反対に邪気を発生せしめて宇宙の精気を抹消し、ために人間その他一切の生物をして軟弱ならしめ、精神的に退化せしめ、邪悪の気宇宙に充つれば満つるほど、空気は濁り悪病発生し害虫が増加する。されど今日の人間としては、これ以上の発明はまだ出来て居ないから、五六七神世出現の過渡時代においては、最も有益にして必要なものとなつて居る。モ一歩進んで不増不減の霊気を以て電気電話に代へるやうになれば、宇宙に忌はしき邪気の発生を防ぎ、至粋至純の精気に由つて、世界は完全に治まつて来る。この域に達するにも、今日のやうな浅薄なものを捨て、神霊に目醒めねばならぬ。大本信者の中には、電気燈を排斥する方々が、たまたま在るやうに聞きますが、それは余り気が早過ぎる。これ以上の文明利器が発明されて、昔の行燈が不用になつたやうに、電燈が不用になる時機の来た時に電気を廃すればよい。
 また宇宙には無限の精気が充満してあるから、何程電気を費消しても無尽蔵である。決して、無くなると云ふ心配は要らぬ。また一旦電気濫費より発生した邪気も宇宙無限の水火の活動によつて、新陳代謝が始終行はれて居るから大丈夫である。この新陳代謝の活用こそ、神典に所謂祓戸四柱の大神の不断的活動に由るのである。
 人間は宇宙の縮図であつて天地の移写である。故に人体一切の組織と活用が判れば、宇宙の真相が明瞭になつて来る。諺に曰ふ『燈台下暗し』と、吾人の体内にて間断なく天の御柱なる五大父音と、国の御柱なる九大母音が声音を発して生理作用を営み居る如く、宇宙にもまた無限絶大の声音が鳴り鳴りて、鳴り余りつつある。しかして大空は主として五大父音を発声し、地上及び地中は主として九大母音が鳴り鳴りて、鳴り足らざる部分は天空の五大父音を以てこれを補ひ、生成化育の神業を完成しつつある。天空もまた大地の九大母音の補ひによつて、克く安静を保ち、光温を生成化育しつつある。またこの天地父母の十四大音声の言霊力によつて、キシチニヒミイリヰの火の言霊を生成し、またケセテネヘメエレヱの水の言霊と、コソトノホモヨロヲの地の言霊と、クスツヌフムユルウの結(即ち神霊)の言霊とを生成し、天地間の森羅万象を活き働かしめつつ造化の神業が永遠無窮に行はれて居る。試みに天空の声を聞かむとすれば、深夜心を鎮めて、左右の人指を左右の耳に堅く当てて見ると、慥にアオウエイの五大父音を歴然と聞くことが出来る。瑞月王仁の無学者がこンなことを言つても、現代の学者は迂遠極まる愚論と一笑に附し去るであらうが、身体を循環する呼吸器音や、血液や、食道管や、腸胃の蠕動音がそれである。しかるにその音声を以て宇宙の音響と見做すなど、実に呆れて物が言へぬと笑はれるであらう。安くンぞ知らむ、人間の体内に発生する音響そのものは、宇宙の神音霊声なることを。今医家の使用する聴診器を応用して考へ見る時は、心臓部より上半身の体内の音響は、五大父音が主として鳴り轟き、以下の内臓部の音響は九大母音鳴り渡り、その他の火水地結の音声の互に交叉運動せる模様を聞くことが出来る。人体にして是等の音声休止する時は、生活作用の廃絶した時である。宇宙もまたこの大音声休止せば、宇宙は茲に潰滅してしまふ。地中の神音は人間下体部の音響と同一である。ただ宇宙と人体とは大小の区別あるを以て、その音声にも大小あるまでである。大声耳裡に入らず、故に天眼通、所謂透視をなすに瞑目する如く、宇宙の大声を聞かむとすれば、第一に閉耳するの必要がある。神典に曰ふ、『鳴り鳴りて鳴り余れる処一所あり、鳴り鳴りて鳴り足らざる処一所あり』と、これ大空及び大地の音声活用の神理を示されたものである。聖書に曰ふ『太初に道あり云々』と、これによりて宇宙言霊の如何なる活用あるかを窺知すべきである。

(大正一〇・一二・二八 旧一一・三〇 松村仙造録)
(第四六章~第五〇章 昭和一〇・一・二三 於車中 王仁校正)

さんぜんせかい、いちどにひらくむめのはな、こんじんのよになりたぞよ。さんぜんせかいが、いちどにひらくぞよ。しゆみせんざんにこしをかけ、あをくもがさでみみがかくれぬぞよ。
(明治三十七年九月六日神諭)




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