出口王仁三郎 文献検索

リンク用URL http://uro.sblog.jp/kensaku/kihshow.php?KAN=03&HEN=5&SYOU=15&T1=&T2=&T3=&T4=&T5=&T6=&T7=&T8=&CD=

原著名出版年月表題作者その他
物語03-5-151921/12霊主体従寅 神世の移写王仁三郎参照文献検索
キーワード: 物語
詳細情報:
場面:
万寿山 霊鷲山
あらすじ
 万寿山はよく治まり、地の高天原に次ぐ霊場となった。万寿山の神司は霊鷲山を第二の高天原と定め、三ツ葉彦命の神跡を慕って、そこに日の大神、月の大神、玉照姫命、国治立命を祀る神殿玉ノ井の宮を建設した。真道姫が三つ星の神霊に感じ、三ツ葉彦命を生んだ。
 玉の井の湖は神界経綸上に必要な神泉であるので、大自在天の配下が攻め寄せたが、三ツ葉彦命の神威に恐れをなして逃げ出した。
名称
磐樟彦 磐樟姫 牛雲別 大川彦 蚊取別 蟹雲別 清川彦 種熊別 玉取別 常立彦 魔神 真道姫 瑞穂姫 瑞穂別 守国別
国治立命 神政 精魂 玉照姫命 大自在天 月の大神 豊国姫命 坤金神 日の大神 三ツ葉彦命 三つ星の神霊 八頭 八王
月宮殿 赤色の玉 玉の井の湖 玉の井の邑 千木 地の高天原 万寿山 五六七神教 霊鷲山
 
本文    文字数=3523

第一五章 神世の移写〔一一五〕

 万寿山には八王神として磐樟彦、磐樟姫の夫妻居住し、赤色の玉を荘厳なる神殿に鎮祭し、瑞穂別八頭神となり、瑞穂姫妻となりて内助の功もつとも多く、天地の律法は完全におこなはれ、神人一致して至治太平の神世はおごそかに樹立され、加ふるに忠実無比なる大川彦、清川彦、常立彦、守国別、その他の諸神司は綺羅星のごとく集まり、地の高天原につぐの聖場となつた。
 万寿山の神殿は月宮殿と称へられ、赤玉の精魂幸はひたまひて、神人の心は赤誠丹心よく神に仕へ、長上を尊み下を憐み、各自の顔はいつも春のごとく、心は常に洋々として海のごとく、満山の紅葉は黄紅赤緋色を競ひ、春は紅の梅、香ひ芳ばしき白梅樹々の間に点々し、蒼々たる常磐の松は、紅葉のあひだに天を摩して栄え、千年の鶴は樹上に巣を組み神政の万寿を謳ふ。城廓を廻れる池の清泉には万代の亀、幾千万とも限りなく、神世を寿ぎ、右往左往に遊びたはむるその光景は、五六七神教成就後の神代の移写とも称すべき瑞祥なりける。かかる目出度き万寿山は、実は霊鷲山の神霊三ツ葉彦命の内面的輔佐の神徳の功、あづかつて力ありしが故なりといふ。
 ここに万寿山の八王、八頭の神司をはじめ、部下の諸神司は霊鷲山をもつて第二の高天原と崇め、三ツ葉彦命の神跡を慕ひて神人修業の聖場と定め、美しき神殿を山下の玉の井の邑に造営し、坤金神豊国姫命の安居所となし奉仕せむとし、ここに荘厳なる大神殿を宮柱太敷立て、高天原に千木高知りて日の大神、月の大神、玉照姫命、国治立命鎮座したまひて洪大無辺の神徳は四方に輝き、地の高天原と相まつて神界経綸の大聖場となりぬ。これを玉ノ井の宮といふ。
 玉ノ井の宮は真道姫真心をもつて大神に仕へ、かつ霊鷲山に日夜かよひて神慮を伺ひ、つひに三ツ星の神霊に感じて三ツ葉彦命を生み、これを地の高天原の国治立命に献じ奉り、神政維新の神柱となさしめたまひける。三ツ葉彦命は、天の三ツ星の精魂の幸はひによりて地上に降り、真道姫の体に宿りて玉ノ井の邑に現はれける。玉ノ井の邑には玉ノ井の湖といふ清泉をたたへたる湖水あり、この湖水は神界経綸上必要の神泉なれば、自在天の一派は、この湖水を占領せむと百方手をつくし、つひに三ツ葉彦命と争ひけるが、結局は目的を達するを得ずして退却したりしなり。
 自在天の一派なる蟹雲別、牛雲別、種熊別、蚊取別、玉取彦らは、一斉に玉ノ井の湖水に押寄せきたり、あまたの魔神をして前後左右より取り巻き、第一着に玉ノ井の宮を破壊し真道姫を捕へむとしたりしが、三ツ葉彦命の神威に恐れて遁走し、二度押し寄せ初志を達すべく奮闘せし顛末は、次席において略述せむとす。

(大正一〇・一一・一七 旧一〇・一八 加藤明子録)
(第一四章~第一五章 昭和一〇・一・一六 於みどり丸船室 王仁校正)



オニドでるび付原文を読む    オニド霊界物語Web