出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
物語01-4-351921/10霊主体従子 一輪の秘密王仁三郎参照文献検索
キーワード: 物語
詳細情報:
場面:
冠島 沓島
あらすじ
 国常立尊は蓮華台に登り、冠島(竜宮島)と沓島(鬼門島)を生んだ。そして、厳の御魂、瑞の御魂、金勝要神に命じて、竜宮ケ島に潮満の玉(厳の御魂、ヨハネの御魂、豊玉姫神)、潮干の玉(瑞の御魂、キリストの御魂、玉依姫神)を納めて、冠島の国魂にこれを守護させた。また、沓島には真澄の珠を納め、国の御柱神に守護させた。
 これらの珠は世界の終末に際し、大神が世界改造のために使用するが、この珠を使用される神業を一輪の秘密という。
名称
厳の御魂 艮の金神! 大八州彦命 金勝要神 国常立尊 小島別 探女 醜女 杉山別 鷹取 武熊別 富彦 魔軍 瑞の御魂 稚姫君命
海原彦神 キリスト 国魂 国の御柱神 玉依姫神 豊玉姫神 ヨハネ 綿津見神
一厘の秘密 珍の御宝 エデンの園 神言 冠島 鬼門島! 沓島 崑崙山 潮干の珠 潮満の珠 シナイ山 神界 天教山 天山 天保山 真澄の珠 目無堅間の船 竜宮ケ嶋 竜宮城 蓮華台
 
本文    文字数=4376

第三五章 一輪の秘密〔三五〕

 厳の御魂の大神は、シナイ山の戦闘に魔軍を潰走せしめ、ひとまづ竜宮城へ凱旋されたのは前述のとほりである。
 さて大八洲彦命は天山、崑崙山、天保山の敵を潰滅し、天教山に現はれ、三個の神宝を得て竜宮城に帰還し、つづいてエデンの園に集まれる竹熊の魔軍を破り、一時は神界も平和に治まつた。されど竹熊の魔軍は勢やむを得ずして影を潜めたるのみなれば、何どき謀計をもつて再挙を試みるやも計りがたき状況であつた。まづ第一に魔軍の恐るるものは三個の神宝である。ゆゑに魔軍は百方画策をめぐらし、あるひは探女を放ち、醜女を使ひ、この珠を吾が手に奪はむとの計画は一時も弛めなかつた。
 茲に艮の金神国常立尊は、山脈十字形をなせる地球の中心蓮華台上に登られ、四方の国型を見そなはし、天に向つて神言を奏上し、頭上の冠を握り、これに神気をこめて海上に投げやりたまうた。その冠は海中に落ちて一孤島を形成した。これを冠島といふ。しかして冠の各処より稲を生じ、米もゆたかに穰るやうになつた。ゆゑにこの島を稲原の冠といひ、また茨の冠ともいふ。
 つぎに大地に向つて神言を奏上したまひ、その穿せる沓を握り海中に抛げうちたまうた。沓は化して一孤島を形成した。ゆゑにこれを沓島といふ。冠島は一名竜宮島ともいひ、沓島は一名鬼門島ともいふ。
 ここに国常立尊は厳の御魂、瑞の御魂および金勝要神に言依さしたまひて、この両島に三個の神宝を秘め置かせたまうた。
 潮満の珠はまた厳の御魂といふ。いづとは泉のいづの意であつて、泉のごとく清鮮なる神水の無限に湧出する宝玉である。これをまたヨハネの御魂といふ。つぎに潮干の珠はこれを瑞の御魂といひ、またキリストの御魂といふ。みづの御魂はみいづの御魂の意である。みいづの御魂は無限に火の活動を万有に発射し、世界を清むるの活用である。要するに水の動くは火の御魂があるゆゑであり、また火の燃ゆるは水の精魂があるからである。しかして火は天にして水は地である。故に天は尊く地は卑し。ヨハネが水をもつて洗礼を施すといふは、体をさして言へる詞にして、尊き火の活動を隠されてをるのである。またキリストが霊(霊は火なり)をもつて洗礼を施すといふは、キリストの体をいへるものにして、その精魂たる水をいひしに非ず。
 ここに稚姫君命、大八洲彦命、金勝要大神は、三個の神宝を各自に携帯して、目無堅間の船に乗り、小島別、杉山別、富彦、武熊別、鷹取の神司を引率して、まづこの竜宮ケ嶋に渡りたまうた。しかして竜宮ケ嶋には厳の御魂なる潮満の珠を、大宮柱太敷立て納めたまひ、また瑞の御魂なる潮干の珠とともに、この宮殿に納めたまうた。この潮満の珠のまたの名を豊玉姫神といひ、潮干の珠のまたの名を玉依姫神といふ。かくて潮満の珠は紅色を帯び、潮干の珠は純白色である。
 国常立尊は冠島の国魂の神に命じて、この神宝を永遠に守護せしめたまうた。この島の国魂の御名を海原彦神といひ、またの御名を綿津見神といふ。つぎに沓島に渡りたまひて真澄の珠を永遠に納めたまひ、国の御柱神をしてこれを守護せしめられた。国の御柱神は鬼門ケ島の国魂のまたの御名である。
 いづれも世界の終末に際し、世界改造のため大神の御使用になる珍の御宝である。しかしてこれを使用さるる御神業がすなはち一輪の秘密である。
 この両島はあまたの善神皆竜と変じ、鰐と化して四辺を守り、他神の近づくを許されないのである。

(大正一〇・一〇・二三 旧九・二三 外山豊二録)



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