出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
神の国 過去の失敗 参照文献検索
キーワード: 生きがい
備考: 月鏡 八幡-P.213 天声-P.45 昭04-04
ルビ付き本文:
王仁三郎資料センター
 
本文    文字数=1713

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 自分の過去を深夜静かに省みると、一代の大失敗は、大正日日新聞社の買収と、経営に就て、何れも素人連に任せ切つた事であつた。併し乍ら、今日になつて考へて見ると、それは神様の大なる経綸の一部であり、大本にとつて大発展の曙光を発揮する唯一の予備条件たる極めて小さい不幸に外ならなかつたのである。世の中の凡ての事は皆さうである。末法だ、澆季だ、乱世だと、拗たり、恨んだり、怒つたり、泣いたり、喚いたりして居るが、さうした人は、何日の世に出て来てもさうした人である。自分は大正日日の負債数十万円の請求に、攻めつけられた際も、平然として第二の計画に取かかり天恩郷を築き上げた。入蒙の際敵の陣中に進入し、死刑場に引き出された時も余り心配にもならなかつた。何事も一切を神に任せ切つてゐたからである。凡て此の世を呪ふやうな人間に決して天国も浄土も在るべき筈がない、我々の踏み出す一歩一歩のその刹那に、永遠無窮の世界が含まれて居るからだ。如何なる難関が押し寄せようとも、神に在る身は、いつも円満で安楽で平気である。恐ろしく思はれるのは、その恐ろしさに勝つ有難さの篭つてゐる證拠である。一昼夜の間にも、夜明けもあれば日没もある、一年の間にも春夏秋冬がある。夜明けばかりが幸福で日没が不幸とも限らない、昼は元より結構であるが、夜も亦馴じんで見ると悪くないものである。