出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
物語NM-99-31925/04入蒙記 世界経倫の第一歩王仁三郎参照文献検索
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世界経綸の第一歩

 愈々本年は十二万年に一度の甲子の年であります。人類が発生してから、学者の説によれば、十万年とか五十万年とか色々言つてゐるやうですが、実際は地球の修理固成が出来て最初に人間の形を以て現はれ玉ふたのが大国常立尊であります。甲子はすべてが更始となり元へもどることであり、艮は初めであり艮めでありまして、愈々大神様の神徳が顕現される時期であります。今日までは魂研きの時代であり、練習の時代でありましたが、愈々甲子の年からは挙国一致して事に当らねばならぬのであります。大本に因縁あつて集まられた人々から、先づ世界の大立替大立直しの型を出さねばならぬ事になつて参つたのであります。しかし皆さまが協力一致せなくては大神業は成就せない。たとへば一本の矢はごく弱いものであり、すぐ折れるが、何本か固まれば中々強く容易に挫折せないものです。今日までの大本は世界の状態が映つて個々分立し、祝詞文中の『己が向々』で上を向いたもの、下を向いたもの、或は右を、左を、天国を、地獄を、艮を、坤をと云つた具合に個々別々に向つてゐたが、これでは神業の完成どころか却て妨害になる。祝詞文の中の『己が向々有らしめず』の聖句の通り、信者一般が協同一致して事に当らねばなりませぬ。
 神諭に『誠の分つた役員三人あれば立派に神業が完成される』とお示しになつてゐますが、小さい胡麻粒一つが元子となつて金米糖が出来るやうに、役員三人の心が合ひさへすれば、それが元になつて正義の団体が固まり追々と大きなものになり、どんなことでも成就するでせう。しかし単にただ三人だけでは最後の艮めは刺せないので、神様は止むを得ざる場合を慮り玉ふて、三人でもとの意味をお示しになつてゐるのであります。
 大本の内部も今迄は個々分立であつたが、今後は協同一致の習慣をつけねば一朝事が起つた場合に頤を外すやうな事が出来てはつまらない。それ故いよいよ今回の大改革が断行されたのであります。
 本年(十三年)は甲子の年で、神様の仕組まれたる世界経綸の初まりとして、私は今春早々三人を引連れて遥々と蒙古入を始めたのであります。この事業は大きな仕事であつて、神様は少くとも一ケ年位は帰国さして下さらないと思つてゐましたが、百二十六日で日本へ再び帰ることになつたのは神界の思召のある事で、大本が統一して居らぬ故、これを統一しておいて世界の経綸に着手すべく経綸されたものと考へます。私は帰国後神様に伺ひ、今日までの諸種の陋習を打破して適材を適所に配し、出来るだけ新しい空気をつくる事につとめました。適材適所と言つても絶対的に適当とは云へぬ。神様から見れば皆一様に不完全であるから、神様の命令で選まれた人々が、何も出来ない、神様も目が見えないとか何とか不平や小言を云はないで、少時時節を待つて頂きたい。凡て物は不完全から段々と進むものでありますから、御神業が完成するやうに努めてほしい。ついては責任の地位に立つ人をそれぞれお願ひしたのでありますから、皆それぞれ助け合つてつとめて頂きたいものであります。

(大正一四・一・二五号「神の国」誌)




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