出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
出口王仁三郎全集 第8巻 全8巻(復刻)1999.03生業出口王仁三郎参照文献検索
キーワード: 23歳 和歌実作
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本文    文字数=1433

生業 二十三四歳の頃

{1894年 明治27年 24歳}

次の日は牛狂ひ出し荒れまはり人を目がけてつッつき来る
やうやくに大勢よりて暴れ牛おさへてすぐに撲殺なしたり
屠牛者はその夕べより牛のごとうなり苦しみ十日目に死す
何人も牛が憑いたと口口に語るを聞きて気がわるくなりぬ

   ○
半月ののちに井上四師団ゆ不合格にてかへりきたれり
井上のかへりし日より獣医学研究ひたとおもひとどまる
牧畜を生業とせむとそれよりは牛乳搾取術にいそしむ
デボン種やホルスタイン種いろいろと乳の研究はじめたりける
新聞や戦争実記に読みふけり獣医研究やめてたのしき
和歌冠句狂歌都都逸に趣味をもち搾乳の外は筆もちつづける

   ○
文助や徳をともなひ町に遊び明け方かへれば牛は出で居り
十頭の牛は残らず麦畑に出でて麦の穂ぐいぐい食てをり
麦の穂の出かけたところをぐいぐいと牛奴は食つて朝寝してをり
他の人のつくる麦畑食ひあらし農夫の家にあやまりに行く
麦の穂を食つた損害賠償を吾が月給にひきさられたる
三月分の月給出してもたらぬ程牛の奴めにくひ荒されたり