出口王仁三郎　文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
出口王仁三郎全集　第8巻　全8巻（復刻）1999.03夜遊出口王仁三郎参照文献検索
キーワード: １７歳　和歌実作
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本文    文字数=1583

夜遊　十七八歳の頃

｛１８８７年　明治２０年　１８８８年　明治２１年　１７歳、１８歳｝

小夜更けて夜遊びにあき帰るさのわが軒の柿ぬすむ人ありき
柿の木の下にたたずみ何人ととへば木くだる顔にあきれし
思はざる富みたる人が柿ぬすむそのいやしさをあはれみしかな
このことは誰にも云うてくれるなとたのまれ今にその名を出さず
朝夕に顔を見合はす人ゆゑにかへつて吾のはづかしくなりぬ
故郷に帰りて見ればその柿は玉の井のほとりに苔むし今在り

　　　○
玉の井の池に盥の舟うけて綿入のままあそびけるかな
冬の日の雪のタベに盥舟顛覆させてあやふくたすかる

　　　○
流れ来る川の木屑に鳶口をあてたるままに陥る濁流
一二町押し流されて吾が命たすかりし時も鳶握りをりぬ
執着の深いをとこと村びとにあきれられたり鳶口を見て
村用の鳶口なれば命にもかへて護らむこころなりけり

　　　○
和一郎重太郎二人の友逹に誘はれいたづら夜遊びのみする
今ならば不良少年といやしまれ感化院までのぞきしならむ
風呂岩といふ人の小屋を三方からゆすり地震といつはり遊びし
風呂岩は怒りくるうて戸をひらき竹箒もて頭なぐれり
雪隠に箒をひたし風呂岩にかたきうちとてて表戸こすりぬ