出口王仁三郎 文献検索

リンク用URL http://uro.sblog.jp/kensaku/genshow.php?CD=14485&T1=&T2=&T3=&T4=&T5=&T6=&T7=&T8=

原著名出版年月表題作者その他
ユダヤの救世主が日本に現われる1992.09.30王仁三郎の皇国史観中矢伸一参照文献検索
キーワード: 国祖退隠神話
 
本文    文字数=6055

(Web管理者注 この話はわかりやすい。本当に王仁三郎がこう言っているか、確認する必要がある。【】[]はWeb管理者)
 王仁三郎の皇国(日本)史観によれば、いわゆる「天孫降臨族」というのは、日本征服を目論んで渡来した外国系の悪神ということになる。
 そのわけを知るには、出口ナオのお筆先である『大本神諭』や、王仁三郎の口述した『霊界物語』などを参照しながら、地球誕生の頃からの歴史を、簡単に振り返ってみる必要がある。
 ここで少々、そのあらましをまとめてみよう。
 天地開闢の太古の時代、未だ泥海状態であった地球を修理固成し、最初に世を治めたのは、正神・国常立大神であった。
 国常立大神が主宰神であった頃は、悪は一切許さぬという厳格な神政が施かれたため、世界は大変に良く治まっていた。ところが、天地剖判の頃に発生した陰の霊気が、邪気となり、やがて凝り固まって、三つの悪霊が生まれることになる。それが、現在のロシア地方に発生した八岐大蛇と、インド地方に発生した金毛九尾の悪狐、それにイスラエル地方に発生した邪鬼の霊である.
 さらに、それら三体の悪霊に加えて、二つの悪神が勢力を広げてくる。
 その一つである盤古大神は、太陽神界から中国北方に天降った神とされており、本来は悪神ではなかった。しかし、八岐大蛇と金毛九尾に憑依され、悪の働きをするようになり、国常立大神の神政を破壊せんとする悪神の総大将となった。
 もう一つの悪神とは、天王星より北米大陸に降臨した大自在天神である。この神も、もともとは悪神ではなかったのだが、邪鬼に憑依されて、国常立大神の神政に反抗するようになる。
 なお、盤古大神の主義というのは「体主霊従(われ善し・自己中心)」であり、大自在天神の主義とは「力主霊従,(強い者勝ち・暴力優先)」であった。一方、国常立大神の神政とは、「霊主体従」主義であった。
 これら【二大悪神と三大悪霊の活動】[協力して活動したのか?]により、邪悪な分子が台頭するようになり、八百万の神々は次第に国常立大神の厳しい神政に対して不満をつのらせていく。
 そして国常立大神をはじめとする正神の勢力ば非常に衰え、一方、盤古大神と大自在天神ら悪神の勢力は侮り難いほどに増大し、ついに国常立大神に退位を迫るようになった。
 天の御三体の大神である【天照大御神】、日の大神(伊邪那岐尊)、月の大神(伊邪那美尊)は、国常立大神を擁護すべく努力したが、時節は悪神に有利となり、いわゆる「悪盛んにして天に勝つ」状態となった。

 かくて国常立大神は悪の勢力の要求を甘んじて受け、世界の丑寅(東北)の方角にあたる【日本列島】に御隠退あそばされた。それ以来、東北は鬼門であるとされ、国常立大神は「艮の金神」と呼ばれ、祟り神として怖れられるようになった。
 また国常立大神の妻神である豊雲野大神は、未申(南西)の方角にあたる【イスラエル地方】に退去され、「坤の金神」と呼ばれるようになった。以来、南西の方角は裏鬼門と称されている。[いろいろな所から集めればこうなるが、霊界物語では日本とイスラエルとは言っていないのでは?]]
 この後、盤古大神派と大自在天神派との間に激しい覇権争いが生じ、盤古大神派が勝利を収め、地球神界の全権を握ることとなった。
 国常立大神が日本列島に隠退してからというもの、世は悪神・悪霊とその眷族の霊たちの天下となり、ただ乱れゆくばかりであった。
 今の地上界は、悪の勢力の跳梁跋扈する魔道界であり、このままでは地球は破壊されてしまう。そこでこの度、ついに国常立大神を総大将とする正神の復権が宣言されたのである。
 それが、明治二五年二月三日の節分に、出口ナオの口を通して発せられた言葉の本意であった。
「三千世界一度に開く梅の花、艮の金神の世に女りたぞよ。梅で開いて松で治める、神国の世になりたぞよ。……今日は獣類の世、強いもの勝ちの、悪魔ばかりの世であるぞよ。……これでは世は立ちていかんから、神が表に現われて、三千世界の立て替え立て直しを致すぞよ。用意をなされよ。この世はさっぱり、新つの世に変えて了うぞよ。三千世界の大洗濯、大掃除を致して、天下泰平に世を治めて、万古末代続く神国の世に致すぞよ。……天理・金光・黒住・妙霊、先走り、とどめに艮の金神が現われて、世の立て替えを致すぞよ」
 大本教では、この「初発の神勅」をもって開教としている。
 これが、王仁三郎の唱えた皇国史観のべースとなる、国祖神・国常立大神の隠退にまつわる非常におおまかな経緯である。大本教発生の本義は、この「初発の神勅」に集約されていると言っても過言ではない。
 それは、外来系の天孫民族である「天津神」に抑えられ、被征服者として長きにわたり苦渋をなめてきた日本古来の土着の神々である「国津神」の、クーデター宣言とも受け取れるものであった。