出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
ユダヤの救世主が日本に現われる1992.09.30王仁三郎の根源人種説中矢伸一参照文献検索
キーワード: 人種説
 
本文    文字数=3893

(Web管理者注 この話はわかりやすい。本当に王仁三郎がこう言っているか、確認する必要がある。[]はWeb管理者)

 彼(王仁三郎)の説によれば、地球がまだ泥海状態だった太古の昔、多くの竜神が働いて地球の修理固成(つくりかため)を行なった。それら竜神が人体化し、今の人類の祖先が誕生することになる。
 これを、「根源人種」と呼ぶのである。
 王仁三郎は、この根源人種こそ天孫民族であったとし、本来の意味における「イスラエル民族」であると説いた。彼の言うイスラエル民族とは、民族学上の「セム族」にあたるものであるが、これには日本人、朝鮮人、満州人、蒙古人、コーカサス人、ユダヤ人などが含まれるという。
 つまり、ここで注目すべきなのは、日本人もユダヤ人も、同じイスラエル民族(天孫民族)なのだとしたところである。
 この根源人種は、太古の富士山(彼の説では、古代の富士は、およそ一万八千メートルもあったという)の一帯で、「高天原」と称する高地に住んでいた。やがて彼らは、世界を統治するため低地に降り、各地に散っていく。これが真の天孫降臨だという。
 その後、過去六度にわたる世界的規模の大天変地異により、天孫民族の数は激減し、また後に発生した人祖系の人種たちと混ざり合うなどして、純粋な根源人種としての存在は、次第に失われていった。
 そして紀元前十八世紀頃、シリアの西南部パレスチナの地に定住したのが、現在の歴史学上知られているセム族、すなわちイスラエル人である。
 彼らは紀元前十七世紀頃、エジプトに移動するが、前十三世紀末、およそ七○○○人のイスラエル人たちが、モーゼに率いられてパレスチナの地に帰って来る。
 こうして前一二五〇年頃、ヤコブの十二人の子孫を祖とする十二の部族が連合して、イスラエル王国を建国するのである。以後、ダビデ王とソロモン王の時代に全盛期を迎えるが、ソロモン王の死後は、前述したように南北に分裂する。
 王仁三郎の根源人種説は、本人が天啓のかたちで受けたこともあるだろうが、大本教の開祖・出口ナオの「お筆先」である、『大本神諭』にも“世の元の種”という表現で根源人種に関する記述があり、ここから発想を得ているとも言える。
 『大本神諭』[伊都能売神諭]にはまた、「イスラエルの十二の支流の源を明らかにする」とも示されている。
 王仁三郎によれば、これら根源人種、つまりイスラエル民族こそが、人種学上のセム族であり、長い歴史的経緯の中で雑多に混血してはいるが、宗教的、あるいは思想的に優れた指導者は、ほとんどイスラエル民族かち出ているのだという。
 キリスト教、ユダヤ教、回教、共産主義、資本主義、相対性理論など、確かにみな王仁三郎の言うイスラエル民族から生まれ出たものである。さらに、王仁三郎の遺した『霊界物語』によれば、神道、仏教、儒教、道教なども「イスラエル民族」から発生したものだという。
 王仁三郎の唱えた根源人種説は、この地上に万有和楽の世界一家を打ち立てるという大本主導型の大理想を実現するために構築された、根拠のないでっち上げ論であったのだろうか。