出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
本教創世記2003.11本教創世記05出口王仁三郎参照文献検索
キーワード: 宗教者へ 社会批判 貧困 鎮魂帰神
詳細情報:
〇神示を得るまでの王仁三郎の思想や精神状態は常に矛盾していたが、神示を得てからは落ち着いた。
〇神示を得て、社会に出て活動するべく決心した。
〇誰も貧者の王仁三郎の言うことは信用しない。
「余が貴族の家に生まれたものであるとか、富豪の家に生まれたものであったなれば、一も二もなく賛成するものがあろうが、何分清貧者であって、労働者仲間に加わって車夫になったり、牛畜を牧したり、賤業に就事して居て、学校の課程も踏んでいない位であるから、信用するものがないのも無理なき次第ではある。」
〇そこで、利をもって人を集めようと斎藤仲一を誘う。最初の病気治し。岩森八重。〇鎮魂の法 鎮魂法は上は天皇の治国平天下の御事より、下は人民修身斎家の基本、つづいて無形の神界を探知するの基礎である。これを修めるには、相当の教育あるもので5年や10年はかかる。『令義解』にある。
備考: 著作集(1) P.82 本教創世記第05章
 
本文    文字数=2195

夫(そ)れを地主や資本家なる者が、自由に壟断したり占有して居るのは、人類全体の生活を左右し死命を制する所以(ゆえん)であるが、彼地主や資本家や、果して何の理由があり、何の徳があり、何の権利が有って、之を壟断し、専有し、増大し、以て、数多人類の幸福なり平和なり進運なりを蹂躙するのであろうか。一挙手の苦、一投足の労も無くして、飽食暖衣、放逸歓楽をほしいままにして、多数人類の労働の結果を略奪せしめて、しかも吾人は彼等の道義的盗賊を放養して、以て其専恣掠奪に任して置いて、一方には、多数の人類が常に飢餓凍死の域にこん転して、満足すべきものであろうか。考えれば考うる程、不理と矛盾とが充満してる如くに思われて、怪しき限りであったのである。
 而して、宗教はあって博愛を鼓吹するとも、未だ現世を救うに至らず、只死後の楽園を想像せしめて、吾人の心中にわずかに慰安を与うるにすぎない。現世の大矛盾を改めて、天国に到遠せしむるの器具ではないか。教育は、以て多大の智識を付与すると難も、未だ吾人の為に半日の衣食をも産出するものではないなり。法律なるものは、よく人の行為を責罰すれども、人類をして天国の人となさしめるの要具ではない。陸海の軍備は充実するも、人をよく屠殺して、地主、資本家を保護するのみで、多数飢凍の人類を安全に生活せしむるの利器ではない。鳴呼、如何にせば此の矛盾せる社会を一掃して天国となさしむる事が出来ようか。世界人類の苦痛と飢凍は、一日一日と急迫して来る。人類の多数は生活の自由と衣食の平等を求めんが為めに、一切の平和と進歩と幸福とを犠牲にせざればならぬのであるか。ああ、人生なるものは、果して如此(かくのごとく)不完全なるものであろうか。此れでも真理であろ