出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
出口王仁三郎全集 第7巻 全8巻(復刻)1999.02新春歌日記出口王仁三郎参照文献検索
キーワード: 和歌実作
 
本文    文字数=2520

新年の陽は玻璃窓をてらせども風のつめたき高殿のあさ
回天ののぞみに生きて新年の晴れたる今日を高殿に居る
新年の二日の朝のしづもりに風さむざむと雪ふりきたる
台中の友の贈りしポンカンのかをりしたしきあさの鶴山
朝晴れの春の三日をたづね来る人多くしてせはしき高殿
せんきゅうのかをり床しき薬湯にひたりて明るき窓にさす月
鴬もひばりも鳴かぬ新春をすがしくうたふ朝の家鶏どり
とこしへの命もかもと湯ケ島の温泉こひしくなりまさる春
鶴山のみろく亭よりハンカチフふりてわがゆく汽車見送れり
すみとほるみ空の奥にきらめける霜夜の星のかげはさみしも
魂のよみがへりたる心地して春立つ今日は楽しかりけり
花のなき庭のおもてに赤あかと南天の実のてれる雪ばれ
朝戸出の庭の面みれば風さむみ下駄の歯のあと薄氷せり
常磐木の日日にさかゆる神苑にわれ更生の春を楽しむ
新年の今日の一日もくれむとすつぎつぎ訪ひくる客と語りて
空の色ひややかなれど春なれやわが庭の面に蕗のとうもゆ
新建の離れ座敷の窓あけて濠にながるる春をしたしむ
久方の大空けふも晴れにつつこの初春のかぜのつめたき
樹樹のめのふくらみ見えて初春のくぬぎ林に雨しとどふる
おもむろに春さりにつつ菊畑のきくのわかめは萌えそめにけり
国国ゆ送りきたりし国魂の石を宝座にすゑてすがしき
朝津日は雲間のぞきて高殿の庭吹く風はさむからぬかな
庭木木のかげを障子に描きつつ山に落ちちたり夕津日あかるく
玻璃戸ごしに庭におく霜ながめつつ朝の湯に入るこころすがしき
雪しまくあしたの庭に犬の仔の鈴の音さみしく餌をさがしをり
はるばると友のおくりしからすみを焼きつつ庭の雪をしたしむ
萬祥殿敷地つくると土工らがトロ押してをり朝まだきより
向つ山けぶるとみれば間もあらずわが庭の面に吹雪おそへり
高殿の広庭晴れて雀子の声さわやかに朝日のぼれリ
大雪の名残りとどめて庭の面の椎の梢は折れさかれをり
陰暦の正月二日となりにけり雪はつめども春ごこちして