出口王仁三郎 文献検索
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原著名 | 出版年月 | 表題 | 作者 | その他 |
出口王仁三郎全集 第7巻 全8巻(復刻) | 1999.02 | 常陸野の旅 | 出口王仁三郎 | 参照文献検索 |
キーワード: 和歌実作 |
本文 文字数=1290
老松の並木街道はせながら秋の常陸のたびをすがしむ
大利根の水はしづかに流れつつ汀の芦に風そよぐなり
稲みのる常陸野行けばそよそよと自動車の窓に風かをるなり
真菰生ふる池のつつみにさやさやと風おとなへり夕ベ淋しも
大利根の堤の下の家にゐて秋の夕ベをしづかに虫きく
庭萩の花二つ三つ散りてゐてつくつくぼうし夕暮をなく
わが居間の床に活けたる女郎花たがすさびにやはや萎れたり
雨降れば今日の一日を下総の宿に絵をかきたそがれにけり
わが行けは村の童ら集りて道のかたへにささやきみてをり
大利根の堤に立ちて下総のひろき平野の風にひたれり
廃川のつつみを駒にまたがりてわれ下総の国に入りたり
草枕旅のつかれをやすやすと蚊帳つりて寝し土浦の宿に
大利根のつつみを行ける里人のかげはかすみてたそがれにけり
虫の音にふけゆく秋の総の野は雨の音さへ静かなりけり
東京に帰らむとせし今日の日を一日のばしぬ秋さめ降れば
電燈のまばゆさ黒き風呂敷をほやにかぶせて秋の夜いねたり