出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
出口王仁三郎全集 第7巻 全8巻(復刻)1999.02新緑出口王仁三郎参照文献検索
キーワード: 和歌実作
 
本文    文字数=1776

釜石の山の新緑をうつして朗かな朝のあをぞら
新緑の萌える釜石山がふくれ上つて鮮しく見える五月!
若葉に照る五月の日の光を満喫しながら湯に浸る
屋根の上に岩松が青青としげる、五月の伊豆の山里は清しい
朗かな新緑の山のふくらみだ、五月の湯に魂を養つてゐる
空も山も水も青い五月の朗かな天地
まぶしい天気だ、五月の青葉に太陽がてかてかしみこんでゐる
燃えあがりふくれあがらうとする魂を押へて病床にあるもどかしい五月
朗かな五月の空だ、新しい慾情がわきあがる
富士山を雲間に仰ぎながら朗かな初夏の気もちをいつくしまう
花瓶にさした牡丹の花を朝あけの床に見てゐる、黄いろい蕊!
憂欝な曇天の下に紅躑躅がもえてあたりを朗かにしてゐる
釣り上げた狩野川の鮎!若わかしい初夏が匂つてゐる
生水の味がひえびえと咽喉にしみわたる山の五月馬に乗つて通る村男がある、五月の馬の匂ひはよい
蒲公英の花の茎をくはへながら茶碗の水に泡をふかしてゐる子ら
湯あたりの口熱に、さらりとした茶漬のほしい夕ぐれ
何といふ朗かな感じだ、新緑の庭に月がかがやいて
月光を浴びながら葉桜の庭を歩いてゐる清しい宵
高い高い空からかをる月、新緑の梢を透して
尻尾のとれかけたおたまじやくしに小さい手足が生えて、びしよびしよの雨
しくしくと下腹のいたむ朝を黙黙と畳に坐つてみた
不平の塊が破裂して身体を畳に投げつけてゐる