出口王仁三郎 文献検索

リンク用URL http://uro.sblog.jp/kensaku/genshow.php?CD=13008&T1=&T2=&T3=&T4=&T5=&T6=&T7=&T8=

原著名出版年月表題作者その他
出口王仁三郎全集 第7巻 全8巻(復刻)1999.02四国の旅出口王仁三郎参照文献検索
キーワード: 和歌実作
 
本文    文字数=1655

年の瀬を前に控へていそがしく冬の二名の旅に立つかな
真夜中の甲板に立ちて荒れ狂る浪にかがやく月を見にけり
風さむき重信川の長橋ゆ吾をまつやまの城のかげ見ゆ
松山の松のこずゑにこもりたる風は霰を誘ひ来にけり
湯を上り火鉢によればあわただしく屋根うつ霰の音の高しも
ちらりちらりと雲間にさせる星かげを湯より上りて見るが親しき
星のかげ一入さえて二名島の夜を吹き過ぐる凩のおと
松風の音ききながら湯のやどにしづ心なく冬の夜をゐる
この冬は雪多からむ茶畠の茶の木の花はうつむきてをり
白妙のゆふつげ鳥を聞きにつつ暁までも君とゐしかも
くもらへる空のひととこほの明く冬の陽光のうすぼけて見ゆ
見はるかす土佐路は広しぼんやりと冬の山山かすみたるかな
同じかげながら道後の温泉の空照る月はゆかしかりけり
石槌の山のいただき雪降りて新居浜わたる風のさむきも
煙突のけむり海空を閉しつつ吹く風さむし四阪島の冬
春の日の心地しながらあたたかき二名の冬の雨を聴きをり
巡礼の唄の静かに流れつつ冬の徳島たそがれにけり
木蓮の広葉は散りてこの冬をつぼみもちをり別院の庭
向つ丘霞たなびき初冬の陽はあたたかに静かなる町
高山のいただき雲に包まれて風静かなる土佐の国はら
南海の二名の旅の冬にゐて雪の丹波をおもひつつ眠る