出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
出口王仁三郎全集 第7巻 全8巻(復刻)1999.02冬雑歌出口王仁三郎参照文献検索
キーワード: 和歌実作
 
本文    文字数=1746

わがゆかむ旅の夕べを雨降りてさびしさとみにいやまさる冬
冬されば雪降る里の山も野もひよどり啼きてさみしさまさる
初冬のタベの宿の雨はれて旅ゆく心おちつきにけり
銀杏も萩の梢もきばみつつ風にちりしく初冬さびし
暮れやすき冬の日ながら金とりと語らひ居れば長かりにけり
どことなく寂しき冬の庭の面に南天の実の赤きが映ゆる
敷島の煙もうもうと室内にとぢてうごかぬ独り居の冬
薄曇るみ空の奥に冬の夜の月ぼんやりとかすみたりけり
冬たちて松の梢はあからみぬ去年のかたみの古葉ことごと
竹籔を伐りたるあとに細ぼそと竹にまがへる冬木たちをり
雨戸くれば玻璃戸とほして牛松の山なみさゆる冬のあけぼの
破れたる障子の穴をつくらふと庭に落ち来る雪を見てをり
庭の面の石をめくればふくれたる蛙出でたり風寒き冬
花一つなき冬の日の庭の面にあかあか実る萬年青は床し
郊外を走る電車のかげ寒くあられ降るなり千葉の葛野に
冬ふかみ刈田の畔の榛の木に鵯啼きて吹雪するかも
葛もみぢ残らず散りて岩ケ根を絡める蔓の淋しき冬なり
大方の草は冬枯せし野辺にたんぽぽ青くつぼみもちをり
湯を飲めば薪のけむりのしみてをり雪にうづもるこの山の家
上つ瀬は月にきらめき川下のゆるき流れに千鳥なくなり
鈍き陽は半国の尾根におちゆきて霰まじりの雨降り来る
裏山にひよどり啼きて向つ山尾上の松に雪ひかり見ゆ