出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
出口王仁三郎全集 第7巻 全8巻(復刻)1999.02青空の日出口王仁三郎参照文献検索
キーワード: 和歌実作
 
本文    文字数=1730

ほがらかな青空の日だ、呼びかけて話したいやうな気がする
捨てた煙草の吸がらを、つつましげに信者が拾つてゐる
朝からの校正に、疲れた眼にゲラ刷のインクの色のなまなましさ
自然の意思のままに、自分は楽しい朗かな生活をしてゐる
日溜りの土手にたんぽぽが咲いてゐる、花の揺らぎが私をいたはるもの
何といふ淋しさだ、来る者も来る者も皆私を騙さうとする
新築の画室の壁がぷんぷん匂つて、私に新しい慾情を感じさせる
草の上にタオルを敷いて、彼女と空をみた若い日が今日も私に来る
壁ぎはの白い水仙の花が私をほがらかにしてくれる朝
ドアを叩かれてはね起きた寝台、あわただしく羽織を着る
何か物足らぬ感じがする夕ベだ、三味線の音が聞きたくなる
ルンペンらしい冬の檪林が風に囁く夕べだ
淋しい村落にも堂堂たる小学校の建物が聳えてゐる
次から次へ煙突男が現はれる世の中だ、天地はくすぼつてゐる
栄養不良の青ざめた教員が体操の号令をかけてゐる淋しさだ
濠から吹いて来る冷たい風だ、五位鷺の羽の匂ひがぷんとくる
やがて桜が笑ふだらう、去年のやうに今年も君と行かうよ
一匹の蛆虫にも神の精霊のはたらきを感じてゐる
上棟式の棟梁が槌を使ひながら唄はぬ淋しさだ
夜店をひやかして買つた植木鉢、根のない松がさしてあつた
智者学者、そんなものがどこにあるか、盲千人のこの世の中に