出口王仁三郎 文献検索
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原著名 | 出版年月 | 表題 | 作者 | その他 |
出口王仁三郎全集 第7巻 全8巻(復刻) | 1999.02 | 蝦夷の旅 | 出口王仁三郎 | 参照文献検索 |
キーワード: 和歌実作 |
本文 文字数=2201
しらくもは伊吹の尾根にあつまりて小雨降りしく琵琶の湖
ゆで栗の皮のかたさにわが義歯はづれむとする旅のさびしさ
さやかなる心をもちてこの秋をわれ北国のたびに立つなり
わが友は満洲の野にはたらけり日日のたよりを待ちつつ旅す
満蒙の空おもひつつ草枕旅なるわれはしづごころなき
鳥海の山に白雲あつまりて出羽のくにはら村雨のふる
草まくら出羽の大野の宿にしておもひはるけし満蒙の空
わが舘は小松の丘にかこまれてあしたゆふべの風涼しみ渡る
焼山のひとつ家すぐれば奥入瀬の川辺の道に人の家も見えず
うち仰ぐ金屏風岩のまおもてを鷹の舞ひゐて風さむき湖
高山はみなしらくもに包まれて湖にか青き波ぞただよふ
夕日かげ尾上に落ちて奥入瀬の山路大きくかげりたるかも
藤崎ああらら松原下かげをわれさまよひて秋をたのしむ
浪のおと松のささやき朝夕にきくもすがしき藤崎の宿
津軽不二のいただきに雲はたむろして秋風すがし旅を行きつつ
しづかなる山部のさとの旅まくらわれ芦別の山を恋ひつつ
水松のあかきつぶら実ながめつつ蝦夷ケ島根の秋をあぢはふ
蝦夷ケ島秋の朝風冷ゆれども妹としあればこころゆたけし
秋ふかみ蝦夷ヶ島根の並山のいろあからみつ霧けむるなり
野桔梗の花のむらさき目にしみて蝦夷の島根の秋はしづけき
白萩のはなはこぼれて別院の庭にさし入るにぶき陽のかげ
芦別の峰吹く風にあふられてからすむれとぶ別院の庭
もみぢ照る山のけしきをしのびつつ蝦夷ケ島根をたつは惜しきも
見わたせば空知平野の並山にやうやく秋のいろただよへる
狩勝の峠のけしき眺めむと思ひつつ今日も暮れてしまへり
あどけなく老若男女あつまりて今日の園遊会は暮れたり
吹く風は冷たかれども秋日和さやけき庭に餅まきするも