出口王仁三郎 文献検索
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原著名 | 出版年月 | 表題 | 作者 | その他 |
出口王仁三郎全集 第7巻 全8巻(復刻) | 1999.02 | 夏雑歌 | 出口王仁三郎 | 参照文献検索 |
キーワード: 和歌実作 |
本文 文字数=1493
カナリヤの清しきこゑに朝のゆめ呼びさまされて静心なき
鉄道草花しろじろと咲きにつつ土用次郎の真昼あつきも
薮小みち出づれば青田の面わたる風の涼しもわが汗肌に
紫陽花のはなのうてなに蜜蜂のくろきが舞へる夏の日ざかり
松葉ぼたんいろいろ咲ける庭の面の暑きまひるを子らの遊べる
鶴山の椎の下かげ小暗くて昼も薮蚊のおそひ来るなり
うちつづく暑さに堪へずありにけむセキセイインコは篭に死にをり
蔓蔦の高いしがきを絡みつつ夏のなかばも過ぎにけるかな
むしあつく苦しきままにくたぶれて珍らしく吾はひるねしにけり
栗の毬彙小さき枝にさゆれをりあめふりやみし神苑のにはに
枝うつと松の木陰にたちよれば足長蜂の巣をかけて居り
夕暮の花壇を一人さまよへば庭の面あかきサルビヤの花
水うてどたちまちかわく日盛りの庭の面あつしあぶら蝉なく
夕暮を雨降るごとき蝉のこゑ聞きつつ空の澄みきらふ見し
朝冷えの稲葉の上に置く露のしろきを見れば秋の心地す
神苑をめぐりてみれば珍らしもまだ夏ながら萩のはな咲けり
日並べて雨の降れれば風冷えてまだ夏ながらすずむしの鳴く
風冷ゆる夏の夕べをぢぢと鳴く鈴虫のこゑは幼なかリけり