出口王仁三郎 文献検索

リンク用URL http://uro.sblog.jp/kensaku/genshow.php?CD=12906&T1=&T2=&T3=&T4=&T5=&T6=&T7=&T8=

原著名出版年月表題作者その他
出口王仁三郎全集 第7巻 全8巻(復刻)1999.02湯ケ島遊記(2)出口王仁三郎参照文献検索
キーワード: 和歌実作
 
本文    文字数=2293

縁側に春陽のひかりさしそひて玻璃戸の外に蟆子群れり
木爪の花あしびの花にしたしみて雨そぼつ庭にしばしたたずむ
ふのりにて洗ひおとせし長髪のかわきがてにて春の雨降る
天城の山夜をどよもして吹く風にたえだえきこゆ瀧津瀬の音
天城嶺に夕陽のこして暮れにけり湯殿山根の湯ケ島の里
せきれいは水に飽きけむ藤だなの上に来りて夕暮を啼けり
琴平の山の崩れのあかはだに暮れのこりたる夕つ日の光
石走る水のしぶきのしろじろと朝陽にはゆる見つつ湯に入る
白白と春陽かがよふひとすぢの道の辺に咲く蒲公英の花
夕月夜花のこかげによそながらほのかに見たる人を忘れず
熊ざさの刈りたるあとにあをあをと細き筍もゆる庭くま
河鹿の音すがしき雨の湯ケ島をこころしづけく湯にひたりゐる
われ行けば足近きおどろより羽ばたき強く雉子の逃げたる
狩野川のたぎつ瀬音をよそにして梟啼けり小夜更けの杜
ほととぎすあちこちに聞く川沿ひの山根に咲けるやまぶきの花
ふねうけて友とあそべば島かげにわがうつしゑをとるとすらしも
山かげにはつかに咲けるやまぶきの一重の花を淋しみにけり
定まれる泊りの日かずもなかば過ぎて心せはしき春の湯の宿
のびのびと手足のばしてはるさめの音にしたしむ朝の湯槽に
春の夜のすみにすみたる月かげをなつかしみつつ夜半の湯に入る
筑波嶺の双児のみねは常陸野の桑畑のはてにたかくかすめり
筑波嶺はほのかにかすみ下野の那須野ケ原にはるさめの降る
筑波嶺はかすみの幕にとざされて常陸大野に麦かをるなり(以上三首筑波山)
春ふかみ伊佐田の川のかはぐちに白魚あさる漁夫の人垣
師のきみをはるばる訪ひて三保ケ浦に心清しく不ニケ嶺を見る(以上二首静岡三保ケ浦に長沢師を訪ふ)
谷あひのトンネル出づれば嬉しもよわが高殿の灯はまたたける(以上一首天恩郷帰途)