出口王仁三郎 文献検索
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原著名 | 出版年月 | 表題 | 作者 | その他 |
出口王仁三郎全集 第7巻 全8巻(復刻) | 1999.02 | 春雑詠 | 出口王仁三郎 | 参照文献検索 |
キーワード: 和歌実作 |
本文 文字数=1989
昨日見し田芹摘まむとゆきみれば鋤きかへされぬ一日のまに
一株の梅わが庭に移しけり花のつぼみのふくらめるまま
如月の暖かき日の十日つづきてぞ麦のはたけの青青と見ゆ
高土堤に去年のなごりの枯すすき青葉はだらにもえいでにけり
内濠の水はぬるみて枯芝の土堤に若草のぞきそめたり
里川の岸にほほけし猫柳折りてあそべりいとけなき児等
里川の水もぬるみてけぶるなり麦畑十里かげろふもゆる
つくづくし摘まむと出でし川土堤を土埃立てて自動車のゆく
むら雀むらがる春のひろ庭にあそびさざめく里の子のむれ
一本の松のみどりに朝日かげ照りて長閑けし春の神しま
幼児がすみれの花に相撲とらせゑらぎ遊べり春の日向に
わが植ゑし庭の小松は年ふりて小鳥の巣ぐふまでになりたる
ことりことり春の日ながを水ぐるま米搗く音ののどかなるかな
しみじみと降る春雨に里の女が脛もあらはに田螺拾へり
ふとあひし人のおもかげ吾が胸にきざみ込まれて忘らえぬ春
春の日の軽き疲れにまどろみて牛に追はるる夢を見たりき
チチチチと朝晴の庭にやまがらの春をうたへば目はさめにけり
庭の面の松吹く風にカナリヤの篭はさゆれて啼き止みにけり
蒲公英のはなはなつかし未決監のにはに一輪咲きてゐし花
バイブルの頁めくれば去年の秋に挟みし公孫樹の薫りしたしき
靄つつむ大江の山のやまなみを見るまどベの風なまぬるき
大空はかすむがごとくけむるごと雲ひろがりてにぶき陽のかげ
並山の尾上は春陽にくれなずみただ一ところ野火の燃ゆ見ゆ
O
植ゑ痛みした松の木が土になじんで、春が来た