出口王仁三郎 文献検索
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原著名 | 出版年月 | 表題 | 作者 | その他 |
出口王仁三郎全集 第7巻 全8巻(復刻) | 1999.02 | 台湾所見(1) | 出口王仁三郎 | 参照文献検索 |
キーワード: 和歌実作 |
本文 文字数=1585
相思樹の生ひしげりたる丘の辺にあかき瓦の家一つ見ゆ
竹竿を手に握りつつ島人が家鴨を追ひてかへり行く見ゆ
桂竹のえだざわざわと風ありて台湾からす一羽とびゆく
水面にあまた浮べるあひるをば小舟に追ひて女かへりぬ
牧童に見まもられつつ清川に水牛あまたあそぶしづけさ
生蕃のやま焼くけむり炎炎と大空を焼くいきほひを見す
水牛と話しながら島人の家路にかへる黄昏しづけし
春はやも短冊蒔のあをあをと苗代田見るほうらいの島
あかき陽は椰子の梢に流れつつ風さやかなり台湾の冬
草山のこの谷のみはもみぢ葉の散りて裸木たち並ぶ見ゆ
はつはるの陽はうららなり草山の温泉のけむりしづかにのぼる
七星山峰よりおろす夜あらしにつれて吾が宿雨となりたり
七星山獅子頭山にくも湧きてあめ降り出でぬ草山のさと
曲水の庭の小池はうすにごり晴るるともなき草山のあめ
八丁笠着たるしもべのもくもくと池水汲めり雨降るにはに
七星屯面天獅子頭観昔の高嶺のこらずはれわたる朝
青山を四方にめぐらす草山の朝のながめは天国に似し
吾が軒をながるる小川に台湾娘の衣あらひ居り陽はうららにて
たそがれてまだ帰り来ぬわが友は草山の湯にほとびゐるらし
夜更けまで雨戸も締めず曲水の池に浮べる月にしたしむ