出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
出口王仁三郎全集 第7巻 全8巻(復刻)1999.02秋雑歌出口王仁三郎参照文献検索
キーワード: 和歌実作
 
本文    文字数=1880

秋雑歌
うたたねの窓にさし入る月かげに夢の覚むれば松虫の鳴く
のちの夜の月は星なき大空に高くかかりて虫の音すがし
あまりにも月のよろしさ想ふどち曼珠沙華咲く野路をひろひぬ
秋の日の光りを浴びて中空にシオンの舘白く映えたり
秋風に吹きなやまされ刈萱の乱れみだる露のしのはら
紅葉照る庭に夕陽の直刺して遣水の音ゆるやかなりけり
にぶき陽は芝生にさしてりんだうの花むらさきに匂ふ夕暮
朝ばれの田の面を渡る秋風にわが居間の窓稲の香ただよふ
人のかげ見えわかぬまで茂りたる稲葉を渡る風のさやけさ
日並べてつづく旱に庭萩のいくばくならず咲きてしなへぬ
木犀の花咲き揃ひわが住める庭面は秋のふかみゆくなり
大空に雲ふさがりて寒けきに百舌鳥の声ばかり高く聞え来
銀杏の実はあるとしもなき秋風にゆられて落ちつ音たてにけり
秋の日の霧の遠方とどろかし近寄り来る飛行機のおと
かさこそと足音近く聞えつつ人かげ見えぬ森のふか霧
立ちこめし天ぎりあひを洩れて来る秋の日光の静かなるかな
枇杷の枝の茂りゆ透けて玻璃窓にさし入る朝日すがしかりけり
車井の釣瓶のおとの聞えつつ人のかげ見えぬきりふかき朝
おしなべて秋は朝夕たのしけれ春たね蒔きし七草のはな
一つ家の軒に吊られてあかあかと秋陽に柿がかがやいて居り
野分に吹きまくられて刈萱のしどろもどろになびく夕暮
夕嵐吹きつよむ空をたわたわに片寄りて鴉飛びて行くなり
大空に七日の月かげぼんやりと夕日にぼけて薄くかかれり