出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
出口王仁三郎全集 第7巻 全8巻(復刻)1999.02出口王仁三郎参照文献検索
キーワード: 和歌実作
 
本文    文字数=2278


久方のみ空の月は神つ代のすがたを今に変へずありけむ
高台の銀杏にかかる月かげを愛でつつ秋の夜をふかしをり
わがかげもかくろひにけり天心にこりて動かぬ月の光に
月高くみ空に冴えて青訓の喇叭の音も更けわたりつつ
夜あらしは松に吹けども大空の月たかだかと青雲の空
昨日より遅く出づると知りながら月待つ夜半のもどかしきかな
白萩の花に月かげさしそひて庭の面いまだ暮れあへぬかな
大空に月澄みきりてこの夕べを雨降りしとは思へざりけり
松の根に腰うちかけて愛宕山の尾上にさゆる月に見あかず
庭石の窪みに雨の降りたまりかげを宿して月のさやけさ
真葛の花見わかずなりし夕暮の空につめたき新月のかげ
風もなきこの月の夜に漣のたつとし思へば五位鷺浮ける
吾妹子の旅より帰る宵も待たで惜しやかくれぬ三日の月かげ
川沿ひの柳の梢ほそぼそとやさしくかかる三日月のかげ
待つほどの月にあらねど思ふどち同じ筵に語る楽しさ
川の辺の芦の苫屋にまとゐしてわが思ふどち月を見しかな
百津桂生ひ茂りたる庭の面に十二夜の月清く冴えたり
朝あけの海辺に立てば波の奥に低くうかべる月のかげかな
山松のこずゑに残る有明の月の鏡のしらけたるかな
鉛筆の文字見ゆるまで十六夜の月は澄みつつ冴えわたりつつ
かた庭にさむしろ敷きて十六夜の月を賞でつつ虫を聞きつつ
月かげの冴ゆるにつれてわが庭のが木群いよいよ暗くなりつつ
遊びふけて野路を帰ればひむがしの山の端のぼる二十日の月かげ
帰りゆく人をひそかに見送りつ空にかかれるありあけの月
待ち佗びし人は来らず小夜ふけて二十日の月は山に昇れり
鳴く虫の声ばかりなる田の面に昇る二十日の月の静けさ
何時までも飽かで眺むる月かげに稲田の面はほの明けにけり
風さゆるみ空を月の渡るかげ心さえざえと見のあかぬかも