出口王仁三郎 文献検索
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原著名 | 出版年月 | 表題 | 作者 | その他 |
出口王仁三郎全集 第7巻 全8巻(復刻) | 1999.02 | 湯ケ島遊記 | 出口王仁三郎 | 参照文献検索 |
キーワード: 和歌実作 |
本文 文字数=978
湯ケ島遊記
幸多き今日の吾が身ぞ思ふこと一つもあらず温泉にひたる
ぬば玉の闇に真白く映えながらたきち泡だつ狩野の流れの
空しかる心抱きて湯の宿にほととぎす聞く今日の吾かも
願ふこと一つ無き身も湯ケ島の温泉の里は長く住みたき
蜿蜒と一すぢしろきやまあひの道つたひ来し湯ケ島の里
来し方のこともおもはず行末のゆめもおもはず温泉に遊ぶ
のんびりと手足のばして湯の槽に蛙の如く浮び見しかな
湯の村は静かに暮れて狩野川の瀬瀬の音のみひとり高きも
馬も牛も湧き出づる湯に浸りゐて珍らしきかな湯ケ島の里
青あをと千引の岩に苔むして筧に引ける温泉あふるる
山せまり川またせまる湯の宿に心ひろびろと今日も暮れたり
瀬瀬の音雷のごとひびかひてそばだつ谷の空に雲あり