出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
スサノオの宇宙へ──出口王仁三郎の霊界物語を語る1994.02霊界物語 第四九巻~第五四巻出口和明・ほか参照文献検索
キーワード: 霊界物語
 
本文    文字数=4050

○霊界と現界の相互関係を説いた論文。49巻1章「地上天国」、2章「大神人」、9章「善幻非志」、50巻1章「至善至悪」、2章「照魔燈」、8章「常世闇」、51巻1章「真と偽」
○海洋万里までの高姫は、高姫自体の権勢欲が軸で、まだ主体性もあったが、真善美愛での高姫は、背後の兇党界にいいように翻弄される。救いようがない。
○八十八派の兇党霊が狙いをつけて襲ってくるのが、『錦の土産』では、大本開祖として再来したと書かれる初稚姫の系統。
○霊界物語では一貫して「私たちの肉体は現界にいるが、本体である精霊は、今も霊界にいる」と書かれている。肉体の目では見えないが、私たちの精霊は、いろんな精霊達や天使と関わり、誘われたり、元気付けられたり、かなりガヤガヤと賑やかな世界に住んでいるようだ。
○記憶した筆先や三五教の断片を、高姫に憑依する兇党霊達が適当に再構築したのがウラナイ教。記憶断片を使うだけ。
○真善美愛では、政治や経済を動かしてゆく兇党霊というか、社会的レベル、集団レベルで現界を動かしている兇党霊のことも示唆される。兇党霊が組織の霊界を支配しだしている。曲輪城(51巻8章以下)に、高姫はじめ、兇党霊の眷属までが化かされる現象と似ている。曲輪城は現人神という幻想に日本人を集団的に化かそうとした「大日本帝国」ともだぶらされている。51巻16章では、「満鉄で逃げ出す」「大椀まで逃げ出す」と終戦直後のことまで予言されている。
○国粋会 大日本国粋会 物語では、悪粋会もしくは、69巻では背水会として登場。
○一神が厳瑞として顕現され、二極に分かれての活動が、さらに統合されスサノオとして開花する。厳系だ瑞系だということは経過であり構造である。統合された大神人の中で、みな活かされている。初稚姫も同じ。
 厳瑞も、高鉾・神鉾や、神漏岐・神漏美という根源的な世界であって、開祖が厳の御霊だとか固着していると生きた神の世界がわからなくなる。
○『讃美歌』には、厳の御霊への讃美も多いが、それは厳瑞を統合するスサノオの宇宙を讃美の中で歌われるもので、厳のみへの讃美歌ではないが、厳霊のみと思う人が多いようだ。
○主神というと天地創造の最初の「幽の幽」の主神と、至仁至愛に全面開花されたスサノオとしての主神がイメージされる。しかし、共にスの言霊が一貫して鳴り響いているわけで、「幽の幽」の主神も、神素盞嗚大神のイメージで理解できるし総合できる。
○神素盞嗚大神は三界を救われる主の神であり、神素盞嗚尊はこの地上に肉体を持って顕現された神素盞嗚大神というように整理しているが、霊界物語では、それほど厳格に区別されているわけではない。(三平)
○52巻の文助は四方平蔵がモデルである。
○出口日出麿は現代の妖幻坊的役割だった。戦前は出口王仁三郎聖師の地位にとって代わろうとしたり、第二次事件で妖幻坊のように犬に噛まれた後は、聖師の「愛善苑」から「大本」に捻じ曲げられた「祠の森」に庇護され正体を隠すなどよく似ている。
 昭和7年4月には、春の大祭の時、王仁三郎を退隠させ、日出麿を担ぎ出そうという動きが表面化した。
○54巻の総説は霊界物語の文体を考えるときに示唆に富む。「ある」「べし」の世界ではない。