出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
大本史料集成 全3巻1982.06(第1巻)、1982.09(第2巻)、1985.08(第3巻争点 不敬の歌「現世の君より…」池田昭・編参照文献検索
キーワード: 二次事件裁判 不敬罪
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本文    文字数=2840


   現世の君より外に君なしと
       おもふ人こそ愚かなりけり
と云ふ此の歌は、畏くも天皇陛下の外に天皇がある如く暗示したのぢやありませぬか。
答 それは違ひます、「現世の君より外に」と云ふのは「幽世にある」と云ふ意味です。
 現世の君だつたら、現界の外に幽界と云ふ意味が含んで居ると思ひます。
 其の意味を書いたのであります。
問 此の点に関しては、被告人に対する五十一回の五問答の(一)、(二)(四)、(五)、(六)、六問答の中の(一)、(二)、(三)、(四)、(五)、(六)、それから七問答、是等の個所に於て何れも今本職が訊ねたやうな趣旨の意味なりと云ふことが供述してあるがね、読まぬでも判りますかね。
答 はい、判ります。
問 どんなことだ。
答 それは、余り思も寄らぬこと許りお訊ねになりますから、此の歌は常識で見ても判るもので、此の歌でさへも斯う云ふ具合にもじつて仰しやるのだから、之を見ても知るべし、と云ふ訳で、私は態と答へた所が、又、吝を付けられると思ひましたから──「表看板や」とか、「保護色や」とか言はれてしまひますから、是は何も言はぬで向ふの仰しやる通り「はあ/\」と言つて居つたのであります。
 是は私の意思ぢやありませぬ。
 之を見て貰うても、其処の場所に書いてあるやうなことは意味を成さぬと云ふことは誰が見ても判ることですから、斯う云ふ判り易いことを書いて置いて貰うた方が宜いと思うた。
問 そしてね、予審で言うたやうにも解釈出来まいかね。
答 予審では私は言うたことはありまへぬ。私は言うて居やしまへぬ。勝手に書かれて、さうして、御書きになつたのです。私は言うたらかなはぬから言はしなかつたのです。
問 尚、王仁三郎は他の文献や行動に於て不敬に亘るやうな行為は為したことはないか。
答 私はないと思ひます。
小山(昇)弁護人 ちよつと裁判長、「言さやぐ君が御代こそ忌々しけれ」と仰しやつたのですけれども、「忌々しけれ」と云ふやうに読むのぢやなく、「忌々しけれ」と読むのぢやないでせうか、「忌々しけれ」ではちよつと……。
出口 「忌々しけれ」と仮名も付いてあります。
小山(昇)弁護人 非常に読み方に依つて、意味が違つて参りますから……。