出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
大本史料集成 全3巻1982.06(第1巻)、1982.09(第2巻)、1985.08(第3巻歴史 ミロク祭の準備池田昭・編参照文献検索
キーワード: 二次事件裁判 みろく大祭
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本文    文字数=6142

問 それから、三月二日の夜綾部町の、右綾部町の本宮の教主殿に右十七名を招きまたしか。
答 それを私ははつきり覚えないのです、二日の日はまだ綾部に居つたやうに思ふのですから、それがはつきりせないから……
 傍の者が知つて居るか知りませぬが。
問 併し、日記に依ると、「伊佐男を連れて帰つた」と書いてあるよ。
答 さうですか。そんならさうでせう。
 長いことやから判りまへぬのや。
問 それは忘れるのも無理もないね。
 ちよつと書いてあつたよ。
答 なんでも、其のニ日の日の暮れ頃に帰つて、岩田さんの所に病人を見舞ひに行つたのを思ひ出しました。
問 伊佐男を連れて帰つたか。
答 帰つたでせう。覚えて居りませぬ。
 其処に書いてある通りです。
問 間違ふたことを言ふても困るが……。
答 いや、間違ふたことは言はぬ積りであります。
問 いや/\こつちで、日記を見ると、之が三月二日の日が金曜日雨降りと書いてあるが、聖師様は午後四時四十分着列車で寿賀麿様、宇智麿様、八重野様、御帰還と書いてあるな。
答 それは其処に書いてある通りに違ひございませぬ。
 それは違ひないのです。
問 さうか、それから病気見舞のこともちやんと書いて居るね。
答 病気見舞……。
問 「松村氏の病気見舞に、それから、云々」と書いてあるがね。
 三日の午後宇智麿、寿賀麿、八重野を連れて亀岡から帰つたやうになつて居るね。
答 綾部へ帰つたのです。
問 教主殿に、今の、選定した此の十六神将の人は之は認めたね、之を集めましたか。
答 それがはつきりせないのです。それが、私どう考へてもはつきりせないのです。
 十六人も来なんだと思ふのです。其の集会もしたかせなんだかそれも覚えて居らぬ。
 其の十六人の中の人に訊いて貰ふたら、記憶も良いから判りませうが、私ちよつと思ひ出せない。
問 三十五回の三問答の三千五百十三丁では「全部招致」と、斯う云ふやうに書いてあるね。
 それから、又、五十二回の一問答に於ては、西村昂三等十七名が来たと云ふ風に予審では言ふて居るがね。
答 それは、私判らぬのです。今申すやうに判らぬけれども、さう書かはつたから書いといて貰ふより仕様がない。
 西村昂三は、私は、未だに判りまへぬ。
問 そんな人のことは……
 大体兎に角十六神将に当る人を呼び集めて、誰が来たかは別問題として、呼び集めたことは覚えて居りますか。招集したことは覚えて居りますか。
答 それが、私無責任のやうでありますけれども、そいつがはつきりと覚にて居りまへぬ。宇智麿辺りに訊いて貰ふ方が判るのです。
 どうも、其の時分のことがなんぼ考へても判りまへぬ。招集したか知らぬけれども……
 来たに違ひありまへぬ。明る日のお祭の打合せをせぬならぬことやから、明る日のお祭の打合せはしたに相違ないのですから、──来たと思ふ方が本当やと思ひます。
問 それが本当と思ふ……
 其の時に、総務会議と云ふものがあつたのか。
答 其の晩にはありまへぬ、別に総務会議と云ふものは……。
問 総務会議日誌に書いてあるよ。
答 それは、総務会議と云ふのでなしに、十六人が皆寄つてやつたのです。
 其の十六人が総務やつたか何だか知りまへぬ。さうやつたら、総務会議です。
問 三月二日総務会議をやつたと書いてあるぞ。
答 それではやつたのかも知れまへぬ。
 大抵、其の十六人は総務ばかりだから……。
問 集つたのが本当だらう、と云ふことにして置きませう。能く覚えて居らぬと、其の位に聴いて置きませうね。
 さうして、其の集つた者に対して、三月三日に愈々ミロク菩薩として諸面諸菩薩を率ヰ、此の世に下生し、ミロク神政成就の為現界的活動を為すこととなつた。
 諸面諸菩薩は参集者十七名なるを以て、「明日至聖殿に昇殿すべき旨、明日以後の大本は立替立直したる大本なるに付、自分及参集者十七名は従来の役職を返上し、同月三日一日間無役となる」等を決めたことは事実でありますか。
答 さうです。
問 ありましたか。
答 それは、此のミロク祭のことに付ては、今迄全部大本には雲が懸つて居ましたから、此の雲が懸つたのも謂はば責任上神様に対して我々が悪いのであるから、此の罪をお詫びする為に一日休むと云ふのが本当の本旨やつたのです。
 けれどもそんなことを皆に、「お前さんも罪がある」と云ふことは言へませぬから、私一人で思つて、さうしてあゝして一日無役になつた。
 それで、私が現界的に活動すると云ふことを言ふのは……。
問 ちよつと待つて、言ふたか言はぬかと云ふことは、其の意味は後から訊かうと思つて居る。
 其の現界を……。
答 言ふとつたのが本当やと思ふのです。私は覚えて居らぬのです。
 けれども、一日休んだことを思ふたら、言ふたに違ひないと思ひます。
問 準備手続に於ても、明かに言ふたやうに言つて居るね。
答 はあ、さうですか。