出口王仁三郎 文献検索

リンク用URL http://uro.sblog.jp/kensaku/genshow.php?CD=12675&T1=&T2=&T3=&T4=&T5=&T6=&T7=&T8=

原著名出版年月表題作者その他
大本史料集成 全3巻1982.06(第1巻)、1982.09(第2巻)、1985.08(第3巻思想 大本信条、大本規程、大本規約池田昭・編参照文献検索
キーワード: 二次事件裁判 大本信条 大本規程 大本規約
ルビ付き本文:
ダウンロードページ
 
本文    文字数=4123

問 大本信条、大本規程、大本規約と云ふのが此処にあるがね。
 さう云ふやうに書いてありますね。之は書いてありますね。
 之は何かね。どう云ふことを書いてあるのか。どう云ふ目的で定めたのか。
答 詰り、矢張り大本の正しき道を世界に弘める為に拵へたものです。大本の誠の正しき道を世界に弘める為に拵へたものです、総て──。
問 大本規程とか規約とかは。
答 それは、大本の、詰り、機構から信者の扱ひ方を書いてあるのです。規約とか信条とかは……。
問 規定、規約、判つて居りませう。
答 規定とか規約とか云ふものはああ言ふたら大本内の政治をやる所の規則見たいなものです、と私は思ひます。さうやと、規則見たいなものやと思ひます。
問 中に書いてあることはどう云ふことを書いてあるのですかね。
答 それは悪いことはちつとも書いてないと思ひます。
 今日はもう覚えて居りませぬけれども、国家の為のことばかりしか書いてないと思ひます。
 大本を弘めることや、国家の為になることより外にない筈です。又、そんな不逞や不敬なことも書いてない筈です、それは──。
問 之は大本信条の昭和八年旧正月一日に改正したのですが、其の第三条の「我等は皇孫命が天照皇大神の御神勅に依り豊葦原の中津国に天壌無窮の宝祚を樹立し給ひ、世界統一の基礎を確立し給へることを信奉す。」之はどう云ふ意味だ。
答 それは其の通りであります。
問 皇孫命と云ふのは。
答 それは瓊々杵尊様であります、皇孫瓊々杵尊が皇孫命であります、それが御延長になつて居るから皇孫命とも言ひますし、今の天皇でも皇孫と申上げることがあるのです。
 さうして、此の天壌無窮の御神勅に依つて日本の国を統治し給ひ、世界の国々を統治し給ふと云ふことを我々は確信すると云ふのです。
問 それから、四条の、「我等は皇上陛下が云々」と云ふことは。
答 同じことです、皇上陛下も皇孫命も同じことです。
 古事記は皇御孫命としてあるから、古事記を本として皇孫命と云ひ、皇上陛下と云ふのであります、皇上陛下と云ふのは今日の人にも判ることであります。
問 此処で言ふ三条、四条に書いてある、皇上陛下とか、それから或は皇孫命と云ふのは、之は恐多いことだが自分を指すんだと云ふことを予審で……。
答 それは私はそんな馬鹿なことを……それで私は、「掛巻くも畏きこと」を申されますから黙つて居りましたと云ひました。
 言うとりまへぬ。
問 違ひますかな。
答 それで、向ふから、「掛巻くも畏き」ことを仰つしやつたと云ふのはさうでございます。
 全部さう云ふ具合に向ふから書いて来られましたから、こんな問題が起つて来たのです。
問 まあ大本規定、或は大本規約と云ふものを見ても、自分が日本を統治すべき趣旨のことが書いてあるやうに説明したことが十三回の予審訊問調書に書いてありますがね。
 同じ様な趣旨のことを、一々細かくは言ひませぬがね。
答 けれども其の本文を能く常識で読んで貰ひましたら、能くそんなことでないと云ふことが判る筈です。
問 判る筈だと。予審で言ふたこととは違ふ。
答 はい、それはずつと読んだら判ることなのです。
footnote
天壌無窮 てんじやうむきう 天地とともに永遠に続くこと。
宝祚 ほうそ 天子の位。皇位。