出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
大本史料集成 全3巻1982.06(第1巻)、1982.09(第2巻)、1985.08(第3巻争点 大本に於ての立替立直しの実行者池田昭・編参照文献検索
キーワード: 二次事件裁判 立替立直し
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本文    文字数=5664

午後一時三十七分開廷
裁判長 出口王仁三郎、大本に於ては此の立替立直しの実行者は誰か。
答 神様です、それは神様がすると仰つしやるのですから、それを詰り、霊代たる出口に知らすと云ふのでありますから。
 さうして、其の教を伝へて、教が伝はつて皆の心が改良して来たら、所謂立替立直しになるのですから、実行者は矢張り神様です。
問 立替は神様がやる、立直は人間がやると云ふ意味ですか。立替も立直も両方とも神様と云ふ意味ですか。
答 どつちも神様でなければ出来ませぬですな。
問 神がやると云ふのは何かね。「大本神諭の天之巻の神が表に現はれて三千世界の立直をする」と、之を言ふのか。
答 さうです。
問 之を根拠にして云ふのか。
答 さうです、「表に現はれる」と云ふことは、「今迄は押込められて居つたが、それが許されて表に現はれる」と云ふのは。神界の表に現はれると云ふことです。
 さうして、それが其の教を弘められたら、所謂世界が……皆の精神が直つて来れば此の世の中の改良も出来ると云ふ意味です。
 表に現はれると云ふた所で、何も神ですから人間の身体見たいに──人間見たいなものが出て来るのではないのですから……。
問 之は王仁三郎を中心にして、大本の役員信者の協力に依つて、立替立直をするのぢやないのか。
答 それは違ひます、迚もそんなことをするやうな力のある者は一人も居りやしまへぬ。
 此の天之巻の神が表に現はれて云ふたことは、「神が人間を霊代として、神の霊代たる人間が此の世の立替立直をする」と云ふ意味ぢやありませぬ。
 それは違ひます。神様が為さるのです。
 此のことを、人間の口を藉りて、人間の手を藉つて、世界に知らせるのです。
 知らせると、神も改心し、人も改心し、皆が改心し、世の中が善良になつて来る。
問 之は王仁三郎の予審の四十回にさうなつて居るが、「神が現はれてすると云ふことが、神が人間を霊代として、霊代たる人間があるんだ」と云ふやうに説明して居りますね。
答 それは、「さうぢやないか」と仰つしやるから仕方ありまへぬもの。
 さう云はなければ堪りまへぬもの。
問 それから、火之巻の四十五頁に、「出口、上田が三千世界の世の立替の御役であるぞよ」と云ふのは……。
答 それは矢張り立替の御役を以て教へをするのですもの。
問 お前さんが「三千世界の立直をする役であるぞよ」と……之は人間がするのですか。
答 さうですとも、立替をする為に教を弘めるのが人間の……。
問 それぢや人間ぢやないか。
答 それは神様が懸つてやらせるのですから……立替ぢやありまへぬ、政権を握るのぢやありまへぬもの。
問 政権のことぢやない……。
答 それは私が神様に使はれまして、さうして神様の教を弘めると云ふ意味なのです。
 さうして、世の中が段々其の教が弘まつて来たならば、改良が出来ると云ふ意味なのです。
 結局は、神様に使はれると云ふ意味です。
 それが立替立直の意味です。
問 神様に使はれると云ふ意味だな。
 人間がやるんだな、霊代として──。
答 さうです。
問 神様の霊代として人間たる上田がやるのですね。
答 教を弘めて弘まつたらさうなると云ふのです。
 まだならないですけれども──。
問 弘める役は……。
答 ……私ぢやと云ふのです。
問 それから此の火之巻の四十二頁に、「世の立替立直は人民の肉体を使ふて致さねばならぬことであるから云々」と云ふことが書いてあるがね、之は人民と云ふのは普通信者と云ふことに訳して居りますが……。
答 人です。
問 之も矢張り人民、人間の肉体を以てやらなければ出来ないと云ふ意味ぢやないのか。
答 併しです、人をして言はしめ悟らしむるのでありますから、それで人間に懸つて人間に語り、人間に言はさにや出来ぬと云ふ意味です、神が直き/\に言うたかつて誰にも判りまへぬから、霊代と云ふ機関を拵へて、さうして書かしたり言はしたりして聴かすと云ふことです。
問 人間も使ふのだな。
答 さうです、人間がいるのです。
問 信者だな。
答 此処で人間と云ふたら我々です。信者です。
問 信者と協力してやると云ふ意味だな。
答 立替をする役と云へばさうです。
 私が教をすると云ふと、皆寄つて来て、さうして一緒こたに、信者も一緒こたに世の中が改良出来ると云ふのです。
 世界と云ふものが全部信者にならなければ出来るものぢやありませぬ。
問 自分が其の役だから、信者もそれに手伝すると云ふのだな。
答 さうです。