出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
大本史料集成 全3巻1982.06(第1巻)、1982.09(第2巻)、1985.08(第3巻思想 霊代池田昭・編参照文献検索
キーワード: 二次事件裁判 月の大神 素盞嗚尊
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問 さう云ふ意味だつたのか。
 王仁三郎が、素盞嗚尊の霊代だと云ふことを説いて居る以外に、月の大神の霊代と云ふことも主張するのか。
答 是は、素盞嗚尊の又の名は月読命です。
問 月と言ふのか、大神……。
答 月界の神です。其の「つき」は月ですか。
問 ……。
答 それは矢張り、御移りになつた時です。
問 御移りとは。
答 御移りになつた時です。月の大神が御移りになつた時です。
 それは、御移りになつたのですから……神様は太陽の光線の如く、同じやうに、神様はどんなえらい神様でも、御移りになるのであります。
問 予審では、九回の三問答で、其の訳を言つて居るやうだが、説明して居るやうだが──。
答 私は説明して居らしまへぬ。
 一寸聴かして下さい。
問 聴かせませうか。
 「私は最初は月読命の霊代として、国祖国常立尊の神業を補佐するのである。勿論、私は、教祖在世中から、学問上から云うても、知識から言うても私の方が、教祖よりはえらいと云ふ自信があり……」
答 それはあります。
問 「尚、教祖は老齢でありましたから、私の肚の中では立替立直をして、教祖を日本及び世界の統治者にしようと云ふ気はありませぬてした。又教祖自身も、日本及び世界の統治者にならうと云ふ気はなかつたらうと思ひます。大本は、最初教祖を中心にして、発展したのでありますから、私も教祖在世中は、主として教祖を中心にして、国常立尊が再現して、教祖を霊代として、此の世の立替立直をするのであるとの教義を立てて宣伝し、私は『月読命の霊代として、国常立尊の立替立直の神業を補佐するのである』と説き、時には、立替立直後統治者となる人は教祖であると思はせるやうな説き方をしたこともあります。他方に於ては、既に教祖在世中から、私が金輪王又は一つの王として、世を治めるのであると云ふ趣旨のことを暗示し、教祖が、国祖国常立尊の霊代であると共に、天の主宰神たる稚姫君命の霊代だからと、説いて居つたと同様、私が豊雲野尊の霊代たると共に、天の主宰神たる撞の大神、ミロクの神の霊代なりと称し、『教祖が書いた、梅で開いて松で治めるとある筆先の意味は、梅即ち教祖は世の立替立直後日本及び世界を統治する者は、松即ち私である』と説いたりして居りました。」と、斯う書いてあるね。
答 それは大分嘘が混つて居ります。
 本当のこともあります。
 何やら暗示し……私は暗示なんと云ふことは初めて聞いた、大分違うて居ります。
問 それから──。
答 それで私は、最前申しましたやうに、別に現界に於て政治をすると云ふのぢやありませぬから、教祖が統治すると云つた処で、是は現界の霊界のことです。
 現界に於ける霊界のことを説いたのです。
問 それでね、どう云ふ根拠から、神の霊代だと云ふことを、主張したりするのか。
答 それは、神が御移りになることを、霊代と云ひます。霊媒とも云ひ、霊代とも云ふのです。
問 何か霊代であると云ふ、根拠でもありますか。
答 それは神が云ふのです。神が移つたら霊代です。
 私は静岡で試験をして貰うて、得行証を貰うて、霊代と云ふことを確めて貰ひました。
 それ迄は、何かおかしなものが憑いて居ると思うて居りましたが、それを、静岡へ調べに行つて、見て貰ひました。
 霊代を調べるのには方法がありまして、それに依つて調べて貰うたのであります。
問 其の点に付て、八回の四問答で、変なことを言うて居るね。
答 どう云ふことですか。
問 「私が以上の神々の霊代だと云ふことや、観音、ミロク、キリストなどであると云ふことは、私が勝手に宜ささうな神様などの名を取つて、其の時々の都合の宜いやうに出駄羅目を言うたもので、正しい理由や、根拠があつて言ひ出したものではありませぬ」と──。
答 それは、向ふが仰しやつて書かれたものです。
 さう書いてありますけれども、「さうぢやないか」、「さうやろ」と書かれたのです。
 私はそんな出駄羅目なことを言ふ訳はありませぬ。
 私は黙つて居りました。
 「斯うやないか」「斯うやないか」と言はれたから、「はい、はい」位に返事をして居つた、仕様がないから……。
問 霊代関係から推して来ますと、斯う云ふ結論になりは致しませぬか。此の霊界物語の第一編の十八章の「霊界の情勢」と云ふ所に、此の記事の中にミロクの神が国常立神に現界神界の立替立直を命じ給ふたこと。現界と神界の立直をすると云ふ命令があつたと云ふこと。再現して立替立直をせよと云ふことが書いてあり、盤古大神が、地上一切のことを国常立尊に還付するの已むなきに到つたと云ふことも、書いてありますね。
答 さうです、それは──。