出口王仁三郎 文献検索

リンク用URL http://uro.sblog.jp/kensaku/genshow.php?CD=12634&T1=&T2=&T3=&T4=&T5=&T6=&T7=&T8=

原著名出版年月表題作者その他
大本史料集成 全3巻1982.06(第1巻)、1982.09(第2巻)、1985.08(第3巻争点 ミロクの世の制度・統治権者池田昭・編参照文献検索
キーワード: 二次事件裁判 みろくの世 国体と政体
ルビ付き本文:
ダウンロードページ
 
本文    文字数=4136

問 議会制度は予審で言うた通りか。司法制度、貨幣制度……。
答 それは本に書いてある所を其の儘言うたのです。
けれども、それは、言霊学の教典に書いてあるのを、其処に写したのだから、其処迄はまだ/\我々の力がないから……。
問 理想だな。是は予審で言うたことは、理想を持つて居つたことは持つて居たに違ひないな。
答 そこにあることを……。
問 沢山あるが略したいと思ひます。
答 はい、政体の改革やとか、何とか云ふことは、我々の言論の自由で構はしまへぬと思ひますが、悪うございますか。
 私は法律を知りまへんから。
問 是は、我々が判断しなければならぬ。
そんなことを説明する必要はないが……。
答 政体と云ふ大きな問題ぢやありませぬ、少しづつ直つて来ると云ふことです。
問 統治者は其の儘と、ちよつと訊いて置かなければならぬことになるのだが……。
答 是は古事記にあることです。
問 此処に書いてあるやうな、今、予審で言うてあるやうなことに改革せむとするには、統治権者に関連がなくして実行し得ませうか。
答 それは出来ますとも。
 それを信じて居る、天津日嗣天皇の大御稜威に依つて出来る。
 それは、私は御稜威を信じ切つて居る。私は、「御稜威に依つて御稜威紙幣を発行して何千万御出しになつても、国民がそれを喜んで通用するやうにしなくちやいかぬ」と云ふこと迄言つてる。
問 それで、ちよつと此処で齟齬するやうなことがあるのだが……。
出口 私は罪になつても宜いと思ふが、此の自分の本当の考を判事閣下に申上げて、又、此処等の人も聴いて居つてくれますから、弁護士さんなども──さうしたら自分は死んでも宜い。死を決して居る、もう六十八ですもの、六十九になるのです。七十迄生きて底です、八十迄生きても十年もあらしまへん。
裁判長 そんな悲観したことは言はぬで……。
出口 私に取つたら、本まにさうですわ。
裁判長 さう言はぬでも宜いが。
出口 百も二百も生きられへんから、構はしまへん。
裁判長 自暴自棄のことを言はずに。
出口 自暴自棄ぢやありませぬ。
 本当のことです。徹底的に……。
問 それで、立替立直に付ては、統治権者は立替立直の中に入らぬと言ふが、今迄の弁解では……。
答 それは国体を立直すのぢやありませぬ。
 之に付て申上げます。
 よその国は憲法に依つて帝王の権利を認めて居る。是は立憲君主国です。憲法に依つて元首を認めて居る点から──我が国は天照大神の御神勅に依つて天から定められた、天から立てられたから天立君主。君主が憲法を立てられたのだから、日本の国は立憲天立君主国、即ち、立憲政体です。
 それでなければいかぬと云ふことを言つて居るのです。
問 立直と云ふのはどう云ふことだ。
答 今の人はそれを知らない。
 立憲君主やと思うて居ります。
問 天立君主──立憲政治の国体に立直すと云ふことは……。
答 心を立直す。悟らしめると云ふことです。さう云ふやうに思はなくちやならぬと云ふことです。
問 心を立替すのですか。
答 私は、それで、日本は天立立憲君主……立憲君主が立てられた欽定憲法、よその国は憲法に依つて君主を認められたから立憲君主です。
 そんな立憲君主は我が国のやうな訳には行かない。日本は天立君主立憲です。