出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
大本史料集成 全3巻1982.06(第1巻)、1982.09(第2巻)、1985.08(第3巻神聖会日誌昭和9年9月池田昭・編参照文献検索
キーワード: 昭和神聖会
備考: 史料集成Ⅱ
 
本文    文字数=16562

九月一日
宇知麿氏速志氏を伴ひ海軍省軍事普及部を訪問、下位春吉氏、関根大佐来訪、豊橋市の高橋大成氏来訪、同市開催講演会の件につき打ち合せをなす、本日より彙報を出すこととなる、上倉氏来訪航空国策問題に関し神聖会の態度に就き照会あり。
九月二日
金沢市に於ける北陸本部発会式盛況にて入場者三千、尚会場に溢るゝもの多数、出口統管臨席、講師関根海軍大佐、下位春吉氏、津久井竜雄氏。九月三日
華府条約即時廃棄に関して委員各大臣を訪問、その報告あり、総理(秘書官に会見)内務(不在)外務(情報部第三課長会見)農林(秘書官会見)陸軍(秘書官会見)大蔵(秘書官会見)文部(不在)鉄道(不在)
九月五日
神聖会彙報第一号出来発送、東島氏、河津氏華府条約廃棄即時断行の件に就き第二回目の各大臣歴訪をなし、其結果報告あり、内務(秘書官会見)文部(秘書官会見)鉄道(秘書官会見)商工(会見不能)
九月六日
愛媛県下旱害に閲し、状況報告書来る、仍て直ちに知事、県会議長、農会長に宛左の電信を発す。電文「貴県下旱害模様本会員より委細報告あり、同情に堪えず、与論喚起に努力する、昭和神聖会」右に対し直ちに感謝の返電あり、総本部に於て左の事項を協議す。出席者 宇知麿氏、速志氏、江口氏、岡本氏、楠田氏、国分氏、細田(東)氏一、雑誌「神聖」発刊の件二、今後の運動に関する件三、新聞情報に関する件四、各新聞社に対し軍縮問題につき尚一層の高調を促し同時に愛国団体に対し右に関する挨拶状を発する件五、其他
九月八日
下位春吉氏、深町霊陽氏、菅谷英世氏名古屋に向け今夕出発、「神聖」発行届の手続きをなす。
九月九日
名古屋市公会堂に於て午後一時より名古屋本部発会式挙行。出口統管臨席、参会者暴風雨中にも拘らず二千五百名を越ゆ、講師酒井海軍少佐、・下位春吉氏。
大聖寺町大火の報あり、同町長宛見舞電報を発す。
九月十日
豊橋市公会堂に於て昭和神聖会、参陽新報社合同主催にて「軍縮会議を中心とする非常時局講演会」を開催、講師下位春吉氏、菅谷英世氏、入場者二千余、海軍問題懇話会主催の本所公会堂に於ける華府条約破棄緊急大会に左の激励電報を打つ。電文「皇国に科〔課〕せられた軍縮の枷を棄破すべく諸氏の奮闘を祈る」
九月十一日
愛媛県旱害に対する慰問激励の電報に対し同県会議長同副議長総本部に挨拶のため来訪。宇知麿統管代理、統制部、遊説部、経理部員出席事務担任打合せ協議あり。
統制部庶務係 国分義一、広瀬義邦、奥谷宮照
地方係 萩原敏明、細田東洋男、奥谷宮照
外事係 広瀬義邦
遊説部 葦原万象、細田東洋男
経理部 萩原敏明、丹羽野直久
宇知麿統管代理今夕東京発帰亀さる。
九月十二日
九月十八日明治神宮及宮城代表参拝の件決定、警視総監官房高等係員来訪、倫敦予備会議全権山本五十六少将歓迎宴(軍人会館)に広瀬、菅谷英世氏出席、総本部に於て農村問題に対する協議会あり。
九月十三日
京都府亀岡町公会堂に於て午後一時より南桑支部発会式挙行、出口統管臨席、講師下位春吉氏、出口統管下位氏と共に今夕亀岡出発四国松山へ、随員大国氏、深町氏。
九月十四日
京都本部主催皇道宣揚展覧会に関し広瀬氏陸軍省に出頭。
九月十五日
松山市劇場にて四国本部発会式午後一時より挙行、出口統管臨席、講師下位春吉氏、小山憲兵中佐、深町霊陽氏、第二次講演会開催好成績なり、賛同者四万獲得。
九月十六日
総本部に於て農村問題につき各自意見を披瀝して懇談、統管代理宇知麿氏亀岡より東上宇知麿氏より統管の御意向伝達あり。
九月十七日
午前十時明治神宮表参道神宮橋前東側に建設せられる日韓合邦記念塔敷地々鎮祭あり、右発起人代表は、頭山満翁、杉山茂丸氏、内田良平氏、神聖会より宇知麿氏参列、尚祭員を派遣、斎主河津雄氏、安藤紀三郎中将病気の為め九月十八日の講演会には出場不能の旨通知あり、全国新聞社並に愛国団体に対し、軍縮問題に関する本会の態度を表明したる書面を発送す、雑誌「神聖」創刊号納本出来、情報機関に関する協議をなす。
九月十八日
靖国神社慰霊祭に本会員正式参拝をなし同時に花輪を贈呈。明治神宮及び宮城に昭和神聖会代表十八名雨中静粛に参拝。雨中を督励して宣伝飛行を決行、午後陛下の行幸の為め中止する、午後六時より国防時局大講演会左の通り開催す。一、日本青年会館、講師武富海軍大佐、山口航空少佐、満川亀太郎教授、入場者一千名二、大隈大講堂、講師喜多歩兵大佐、雪下海軍大佐、下位春吉氏、入場者二千余三、本所公会堂、講師南郷海軍少将、岩畔歩兵少佐、吉田益三氏、深町霊陽氏、入場者約二千名
尚右講演会席上にて華府条約廃棄即時断行に対する左の如き名士の賛否回答を報告す。伊藤仁太郎氏(賛)之を否むものはあるまじと存候、通告の時期に関しては、外相の意見も尊重すべきものと存候、廃棄とさへ決してをれば別に心配なし。田中善立(賛)世界の覇王たるべき我帝国の面目維持の為。柳沢保恵(賛)理由を申す必要なしと考ふ(旅行の途次)。黒井悌次郎(賛)国論一定、国民の決意を固くして国家の進展に邁進する必要上。宮田光雄(賛)大井渡元(賛)主として建国の使命遂行上の妨害たるに由る。菅原伝(賛)海軍予備会議前に国民の決意を示すこと必要なり。水野練太郎(賛)真鍋儀十(賛)物平かならざれば即ち鳴る。江藤源九郎(賛)世界平和人類幸福の第一歩として東洋平和確保の為廃棄の必要なること一時も早く全世界に知らしむる為。安藤正純(贊)徹底的軍縮を断行し軍備権平等確立を鉄則とする我国の立場当然の結果に属す。小野寺章(賛)小池四郎(賛)中野寅吉(賛)早く廃棄通告をしなければ海軍々備制限の精神を条約当時と国情の変化を来してゐる今日も尚日本が懐いてゐるやうに誤認される。一日も早く国防は対等が正しいといふ主張を外に毅然と知らしむる要あり(小生の文章は拙劣につき御斧正願上候)。亀井貫一郎(賛)富谷錐太郎(賛)三上英雄(寶)志賀和多利(賛)今日は殆んど議論の余地なき所なり。渡辺汀(賛)過般外国記者団に対し岡田首相の声明は実際的に廃棄通告と同等の印象を列国に与へたり、之海軍大将にして而も二回も海相の職にありたる首相の言なるを以てなり、以上の事実に鑑み徒らに英米に対し気がねをなすの愚を捨て1堂々と国論を統一し我進むべき所を知らしむるの賢なるや論なし。水島彦一郎(賛)軍備平等権確立の為。岸衛(賛)三室戸敬光(賛)理由は今更述ぶる必要もなき事これ自体が大なる理由であります。有馬良橘(不明)小生は枢密院顧問官たるの立場上賛否を明言し得ざることを遺憾に存候。阪本{ソ之助(不明)天皇の御諮問に奉答する外意見を述べ難し。吉松茂太郎(不明)重大問題の賛否を決するには老生の頭脳も環境も余りに貧弱なる故残念ながら御答へ申上兼候。高橋是清(不明)鈴木荘六(不明)小生の立場上賛否明言出来不申候。小磯国昭(不明)御照会の趣私見なきに非ず候も小生目下の境遇上御回答致さざるを妥当と信じ失礼ながら差控へ候段不悪御諒察被下度候。石黒忠悳(不明)老病々臥中に付総て御断申候。大迫尚通(不明)目下病臥中に付御来意中間候儀不相叶候間御断中上候-家族-。蟻須賀正(不明)欧洲在留中にて不在(留守居)。有賀長文(不明)目下海外旅行中に付何とも御返事中上兼候間不悪御諒承願上候(留守居)。青木亮貫(不明)戦争は刀に血塗らずして勝を得ることこそ妙諦なり、然れども其勝を得るに制限条約廃棄を要するなれば無論廃棄すべし。要は人類愛善の根本義に則りて処理すべきものなり。立花種忠(不明)廃棄は当然なるも時期は当路に一任可然。柴五郎(否)当局者の責任ある処置に任せ度候。斯波貞吉(否)早く通告したからと言つて別に大した効能のあるわけでもありますまい。政府は年内に廃棄を通告するといつてゐますからそれで遅くないと思ひます、廃棄通告は聯盟脱退とは自ら違った意味があります。
九月十九日
昨日の講演会に関し海軍省へ菅谷氏陸軍省へ広瀬氏夫々挨拶に行く。警視庁高等課員来訪。統管二十日筑紫別院、二十一日九州別院滞在の旨入電あり。
九月二十日
雑誌「神聖」購読者勧誘につき各聯合会長に依頼状を出す、海軍々縮予備会議に日本代表として臨む山本五十六少将本日東京出発につき本会を代表して細田正治氏挨拶を述べ尚会員多数駅頭に見送り激励歓送す、室伏高信氏十八日読売新聞夕刊に軍部侮蔑の言をなせるとて有志会合、本会側としては広瀬、細田(正)両氏列席態度を協議す。
九月廿一日
颱風襲来、当地風速二十二米突、関西地方に於ては颱風の被害特に甚大、死傷多数の模様との号外飛ぶ-比日統管は熊本に滞在-熊本の風害なし。航海中の山本五十六少将(全権)に左の如く打電す。電文「上に神明の加護と陛下の絶対なる御稜威あり、下国民に断乎たる決意あり、所期の目的達成の為最後まで御奮闘を期待す、一路平安を祈る昭和神聖会」九月廿二日
颱風被害地方知事及市長其他関係方面に見舞の電報を発す。彙報第二号出来発送す。
午後七時より総本部員昭青本部に集合井岡綸一郎氏の東北に於ける愛善陸稲栽培成績の視察報告を聞き、愛善陸稲奨励の実行方法等に関して協議す。
九月廿三日
大阪本部に対しては書面を以て、又岡山県知事に対しては電報を以て颱風の見舞をなす。九月廿四日
秋季皇霊祭の日、九州地方本部発会式挙行、出口統管臨席、講師下位春吉氏、深町霊陽氏、参会者三千名、山陽本部発会式廿九日の処水害の為延期せる旨入電。
九月廿五日。
「神聖」創刊号発送の為多忙を極む。
九月廿六日
千葉県検見川稲生甲子太郎氏千葉郡支部設立に関して来訪。竹本朝太郎氏横須賀支部設立に関して来訪、愛善陸稲奨励案につき協議大阪地方本部発会式模様並に講演大要を記載せる時事通信別冊到着。
九月廿七日
出口統管より航空事業に関し訓電あり京都本部より今夕左の如き電信到着。電文「大阪附近其他の風水害惨状甚し、大阪の、関東震災救済の熱意に対し今回東京の熱なきは今後国民的悪感情を残すものと見らるゝにつき復興に関して政府並に東京市民の奮起を促すべき手段を講ぜられ度し」
九月廿八日
関西風水害慰問の熱意喚起につき本会としても適当の手段をとらんとせし折柄なれば、京都本部の入電により協議の上各新聞を通じ与論喚起につとむる外、東京府知事及び東京市長を訪問し、事情を伝へ意見を具陳せし処大いに好意を感謝され、且つ本日府市及び商工会議所聯合の会議を催し更に救済の為全力を尽す筈なり、尚此際関西方面の誤解を一掃せしむるやう貴会の御尽力を乞ふとの懇望あり、依って本会は一方其手段をもなすことゝす。
右の次第を京都本部に報告す。本日統管は長崎より海路にて神戸へ。
愛善陸稲並に海軍問題に関して再び懇談会をなす。
昭青本部に於て通信事務に関する打ち合せ会を開催す。
大亜細亜独立協会相談会あり。速志氏出席、統管に対し顧問依緕の希望あり。
海軍問題懇談会々合あり広瀬氏他二名出席、左の件につき協議。一、室伏高信筆禍に関する件二、吉田茂渡英(軍縮予備会議に外相代理として)防止に関する件統管代理亀岡へ終列車にて出発。
九月廿九日
大阪本部より大阪地方風水害に関し与論喚起方来信、直ちに京都同様の返信をなす。
統管九州より本日亀岡お着。
九月三十日
「統管随筆」天声社より発行のことに決定。通報昭和九年十月廿五日一、会則の改訂(真如の光前号所載)に伴ひ既に承認せし地方本部規約は内規として可成簡明に改訂の上更に改めて総本部の承認を求められたし一、会員に種別(普通会員、特別会員、賛助会員等)を設くることは一時見合はせらるゝことゝなりたるにつき承知ありたし一、地方本部名称正式の場合には「○○地方本部」と称するを原則とし略称の場合は「○○本部」と称す一、以下略昭和九年十一月十一日一、地方本部及び支部職員に関する件イ、地方本部及び支部に於て本部長、支部長任命なきまでは事務取扱主任を置き、之を地方本部及支部の代表者とす。ロ、地方本部及支部の職員は地方本部長又地方本部事務取扱主任を総本部に推薦すること。一、支部設置並に発会式に関する件イ、支部設置に就きては予め支部設置申請書を地方本部経由提出し総本部の承認を得たる後発会式を挙行するものなることロ、発会式日取は本部を通じ必らず総本部と打ち合せたる後総本部の承認を得て決定すべきものなることハ、支部発会式には地方本部代表必らず出席のこと二、発会式に於ける祝宴は今後これをなさゞること一、入会及賛同勧誘に関する件
入会及賛同勧誘は支部毎に発会式後六ケ月を第一期とし、六ケ月以後を第二期とす、従つて各人の入会及賛同の年月日は必らず用紙に明記しおくこと
なるべく第一期間中に多くの入会者及賛同者を勧誘するやう極力激励すること。ある時期に到らば新入会中止を命ぜらるゝ模様なり一、電略の件
総本部と地方本部間、及び地方本部相互間の便宜上電略を左の如く決定す総本部(シン)京都地方本部(キヨ)大阪 同(サカ)紀州 同(キヰ)岡山 同(オカ)広島 同(ヒロ)島根 同(シマ)鳥取 同(トリ)名古屋 同(ナコ)静岡 同(シツ)東京 同(トウ)甲信 同(コシ)北陸 同(ホク)新潟 同(ニホ)山形 同(ヤマ)奥羽 同(アオ)東北 同(セン)四国 同(四)北九州 同(キ九)九州 同(九)台湾 同(タイ)朝鮮 同(テフ)満洲 同(マン)北海 同(カイ)一、以下省略