出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
出口栄二選集 第1巻──大本の思想と歴史 (全4巻)1979.05霊の問題出口栄二参照文献検索
キーワード: エピソード 鎮魂帰神
詳細情報:
 新発足後ですが、二十一年の四月八日ですわ、聖師さまが二代さまとご一緒に上谷に行かれた。
 厄神さんの、参拝を終わられて、四方さんのところへ寄られた。そこで、四方熊蔵さんが当時の非常に苦しかった幽斎修業のことを、みんなに話してくれちゃった。
 当時、修行がきびしくて、みんな、クタクタになっておった。ある時、聖師さまが、
「お前ら今日はウナギメシを食べさしてやる」
といわれたので「ヘエ、そりゃありがたい」
「さあ、お前メシをつげ」
 それで、つぐと、ウーンと鎮魂される。そして食べてみると、本当においしいウナギメシになっとる。それから
「今度は、トウガラシの水を飲ましてやろう」
「いや、けっこうです。けっこうです」
「まあ、遠慮するな、つげ」
 といわれるので、水を入れると、ウーンと鎮魂された。飲むと、辛いわ辛いわ、それは舌がしびれて物がいえんぐらい。聖師さまは、「そうか、そうか」というわけで、
「今度は、甘い砂糖水にしてやるわい、つげつげ」
 といって鎮魂されると、今度は、それこそ甘露の味で、舌のしびれてたのがなおったーということを、四方さんが、みんなに話しておった。その時、私、横っちょに坐って聞いておった。
 聖師さまは、廊下に座ぶとんを敷いて坐り、タパコをプカプカしながら……
「そんなことは、簡単じゃ。今でも、そりゃできるけどなあ、今そんなことぽっかりしとったら、信者はもう霊に興味をもって、本当の信仰をしおらへん……」
と一言おっしゃった。これは非常に大事なことやと思うね。
 やっぱり霊の実在というものを、そりゃ、信じなかったら、信仰にならんのやけど……どうかすると興味を引いて、それを人間がわれよしのために悪用し、使おうとする。そういうところから邪道に入っていく。そして悪霊のために逆にやられてしまう、という危険性がある。