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原著名出版年月表題作者その他
神の国 鶏の宵鳴き 参照文献検索
キーワード: 日本魂
備考: 玉鏡 八幡-P.361 天声-P.161 昭07-06
ルビ付き本文:
王仁三郎資料センター
 
本文    文字数=915

　昔から鶏が宵鳴きをするのは非常なる凶兆だとせられ、之を聞いた人の身の上又は一家には一大変事が起るなどと伝へられ、今でもそれを甚だしく気に病む人があるが、それは和鶏のみの居た昔の時代の事である。今の鶏は洋鶏又は其雑種であるから、本当の時を作らないのである。亜米利加種なれば日本の日の暮は向うの夜明けに当るのだから、彼等は其国の伝統により時を作つて宵鳴きをするのである。凶兆でも何でもない。之はひとり鶏にのみ限らないので、犬でも猫でも牛でも馬でも今は殆んど雑種で、固有の日本種は盡きなむとして居る。人間界に於ても大和魂の持主がだんだん少くなつて、邪の道、悪思想の蔓る世の中になつて仕舞つた。歎かわしき世相である。