出口王仁三郎 文献検索
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原著名 | 出版年月 | 表題 | 作者 | その他 |
神の国 | | 捨てる事は正しく掴む事 | | 参照文献検索 |
キーワード: 生きがい |
備考: 月鏡 八幡-P.216天声-P.47 昭04-04 |
本文 文字数=940
白隠禅師が、一日法華経を読んで、内容空虚、ただお伽話の一種として投げ棄てなかつたならば、一生法華経を信ずる時機は来なかつたであらう。自分だつてその通りだ。教祖のお筆先に対して、穴だらけだと云うて一旦これを捨て、官幣社の神職にならなかつたら、お筆先の真の光明がわからない。五里霧中に彷徨してその取捨に迷つて一生を送つたかも知れない。これから考へても捨てると云ふ事は、正しく掴む事であらねばならぬ。最も大切なものは、何によらず一旦、放擲たなければ、より以上の大なるものは得られない。深い悩みが無限の慰藉をもたらし、寂しさをほかにして慰めはなく、悲しみを厭うて喜びは来たらぬ。貧乏したおかげで壮健になり、長命するものも沢山ある。