出口王仁三郎 文献検索

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原著名出版年月表題作者その他
東京日日新聞 昭和10年12月8日【号外】p1(2) 参照文献検索
キーワード: 二次事件
 
本文    文字数=2965

秘密の殿堂を捜査す
【亀岡発】亀岡天恩郷の大本教本部を襲つた豊原警務課長の指揮する制私服六ケ中隊よりなる検挙隊はまづ次代教主出口日出麿、王仁三郎氏女婿美智麿氏、同妻女澄江さん、最高幹部高木、東尾、桜井三総務をはじめ天恩郷に在住する男女約百五十名、町内に住む信者役員等約百五十名計百三百余名を亀岡署に引致、同署武道場留置場に収容したのをはじめ、他の一隊は昨今一切関係者以外の出入を禁止して疑惑の的となつてゐた昭和神聖会事務所をはじめ光照殿、秋月殿、智照館、光天閣、大祥殿などの天井をはぎ、床板を外して家宅捜索を行ひ秘密文書、重要証拠物件、刀剣武器など押収したが一方検挙を知らず星空を仰いで朝礼に集まる信者中、老人、女子、子供を除く男の信者を続々亀岡署に引致してゐる
八十キロの間に五百の警官
両町の住民は缶詰
【亀岡発】亀岡を経て奥丹波に通ずる山陰街道は沿道各警察署を総動員し京都、綾部間八十キロの間に約五百の武装警官を配置し八日午前零時を期して同地方の交通を遮断した、しかも国道筋ばかりでなく府道、村道から里道畦道まで警官が頑張つてゐて自動車は勿論村民の通行さへ止めて一々誰何訊問し文字通り水も漏らさぬ警戒振り、亀岡、綾部の居住者に至つては町から一歩も出られぬばかりか京都地方からも入ることが出来ない、ただルームライトを消した警官隊を乗せた市バスばかりが漆黒の暗の中を走るのみ、亀岡の天恩郷と綾部の大本本部は午前三時過ぎ地元の亀岡綾部両警察署が中心となつて武装警官が包囲し、一切の出入を厳禁し物々しい光景である(午前四時記)
浦和
【浦和発】埼玉県警察部では八日払暁警視庁の手配に■し県特高課は小林警部以下が出動し浦和市常盤町居住東京市内某会社重役米倉範治氏(60)を同行取調べてゐる、なほ浦和市本太一〇四一には同教の幹部と目される国分義一氏が居住してゐるが八日早朝浦和署員が出向ひた時はすでに所在をくらましてゐた
新潟
【新潟発】新潟署では八日午前五時新潟県特高課と協力九班に分れて活動を開始、まづ新潟市上大川前小甚旅館に六日から宿泊中の京都府亀岡町天恩郷皇道大本役員井上留五郎(62)同昭和青年会役員神本泰昭(42)両名を検挙したほか市内上大川前通り五番町昭和神聖会支部から数名を引致した、なほ井上、神本両氏は七日夜市内西大畑町で同志とともに座談会を開ゐてゐたものである